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Channel: 部長ブログ@箕面市役所
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箕面四季百景 〜 旬 〜

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おはようございます、農業委員会の吉田です。


さて、今のところ箕面は空梅雨模様で、街中で見かける紫陽花も今ひとつ元気のない様子です。

 

 

それでも、四季折おり、時がくれば咲き、時がくれば散る。
こうした自然の移ろいから季節を感じ、あらためて暦の動きを追う・・・。

 

豊かな自然が残る箕面ならでは、昔ながらに風流な過ごし方もまだまだいけそうですね。

 

ところで、先ごろ Led Zeppelin のギタリストだった Jimmy Page 氏が来日し、インタビューの様子がNHKで放映されていました。
ジミー・ペイジ氏といえばスレンダーな身体に腰より低く落としたレスポールを弾く姿がたまらなくカッコ良く、その音楽とともにギター少年に与えた影響は絶大なものがありました。

 

「どうしたらジミーペイジになれるのか!」というのが当時最大の関心事であったわけですが、いくら真似をしても鏡の姿は似ても似つかず。

青春時代というのは、彼と自分とは根本的に違う、ということに気づかない時代でもあったんですね。

なぜ唐突にこんな話になるかというと、ある時、音楽雑誌に「菜食主義のため長期ツアーでは食事に困り、必ずミキサーを持参している。」という記事が掲載され、その時初めて「野菜」というものを意識したことを思い出したからです。もちろんすぐに菜食主義に挑戦し、2日ほどで挫折した記憶もよみがえりました。

 

それほど影響を受けた彼もすでに70歳。ため息がでないといえば嘘になりますが、今回のNHKインタビューでの発言では、ため息が倍になりました。

日本食で好きなものは?との問いに、菜食主義者であったはずの彼の口から
「口の中でとろけるようなトロトロのサーロインステーキ!」という言葉を聞こうとは!

はぁぁ・・・? 


と、まぁそのようなことで、
数十年間、何を信じてきたのか彼にどのような事情があったのかはさておき、よくよく考えてみると、先日の新聞には50歳を超えると毎日肉を食べたほうが良いという記事が掲載されていたり、また最近の統計データから従来言われてきた飲食と健康の因果関係も医学的に見直されているとか・・・。

最近では「食べることを楽しむ」ということが健康の秘訣という考え方もあるようです。


とすると、ジミーペイジ氏も健康のため肉食になった、とか想像したりしていたそんな折、高田郁さんの小説「銀二貫」と「澪つくし料理帳」シリーズをまとめてお借りする機会がありました。

 

 

人気小説のため読まれた方も多いと思いますし、ネタばらしも無粋なので内容には触れませんが、冷蔵庫のない時代、四季折おりの「旬」の食材を仕入れ、料理する喜びや食べる楽しみ、美味しいといってもらう幸せがストレートに伝わってきて、ほとんどの食材が年中手に入る今の私たちの生活の中で薄れてしまっている、「旬」という言葉の大切さが心に残った作品でした。


また、印象的な言葉が全編随所にちりばめられていて、「口から取るものだけが、人の身体をつくる」などは、生産者でもある農業公社にとって肝に命じておかなければならない言葉だと思います。

 

幸いなことに、箕面では公社産はもちろん農家産もほとんどが露地栽培のため出回っている野菜は「旬」のものです。
見慣れたスーパーの棚ではなく、畑の様子で季節を感じる、というのも乙なものではないでしょうか。

 

さて、こちらはお米作りの旬。
6月も半ばを過ぎ、市内の水田では大方田植えが終わったものと思います。

 

昨年公社がお借りして十数年ぶりに水稲耕作をした粟生の農地。
今年はその西側3筆もお借りすることになり、先ごろ田植えを行いました。

子ども用乗り物玩具でお遊び?ではなく田植えをしています

ところが、これが以前からご協力いただいている株式会社近畿クボタさんのご協力により、「鉄コーティング直播栽培」という方式で行うことになったのです。
簡単にいうと、普通はある程度育った苗を植えていくのですが、こちらは鉄コーティングされた種子を播種する、ということでしょうか。

この鉄コーティングされた種子を直接まいていきます

後ろ姿は、さすがに農機具。四つのBOXから種子を落とします

この方式の特徴は、省力化と軽労化、鳥害・病害に強く、生産コストの軽減などなど多数あるそうですが、田植え後の水管理をしっかり行う必要があるそうです。

水を溜めない方式のため、通常の水田のように鴨による食害も抑制されるとか

当日は、周辺農家の方も興味ありげに田植えの様子をご覧になっていました。

 

 

鉄コーティング米。秋の収穫が楽しみですが、季節の旬はこちら。


 

昨年は見事に失敗しましたので今年はリベンジを決意して、

 

 

仕事を終え、夕刻からホタル狩に滝道を散策して参りました。
数日、龍安寺あたりまで歩いてみましたが、ホタルとは関係なく、夕暮時の滝道もなかなかいいものでした。

 

ホタルの時期ということもあってか、結構多くの方がおられ、
アベック(最近は死語らしいです)ばかりでなく女性同士も多く見受けられました。

 

早い時間なら安心して雰囲気を味わうことができると思いますよ。

 

 

今日が24日。ホタルはあと少しの間楽しめるかもしれません。

 

 

 

そして最後に今月の一枚。

写真には、撮影時に感じなかったことが写っていることがあります。

この写真は、若い農業者を点景とした田植えの図、のつもりでした。

しかし、どんよりした曇り空だったこともあり、ローキー調の仕上がりにしたことで、却って小さく写る彼の姿を力強く感じる写真になりました。

昨年の田植えから約一年。いつの間にか逞しく育っていたことに気づかされた一枚でした。

 

ではまた次月、ありがとうございました。

※ 高田郁さんの上記小説は、市立図書館に蔵書があります。
  また、小さな写真は左クリックで少し大きな画像になります。

 


 

 箕面市では、4月1日から8月31日まで統一キャンペーン『お家の耐震化チェック無料キャンペーンを実施中!』です。


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