皆様こんにちは。市長政策室の稲野です。
いつもは、どちらかというと「わずらわしい」感が強い梅雨ですが、こんなに雨が降らないと、「ちょっとは雨が降ってほしいなぁ」という声が聞こえてきます。箕面山でも修行したとされる「役の行者」は雨降らしの名人だったと伝えられていますが、いまいたら引っ張りダコだったことでしょう。
と思っていたら、早くも台風が接近して、関東方面には恵みの雨をもたらしました。災害につながるような極端な天候は困りますが、自然のサイクルは箕面の誇りである四季折々の風景を楽しませてくれます。平穏で豊かな天候を祈ります。
(だいぶ成長してきた梅の実)
さて、今回からは不定期ですが、私の住む小野原や周辺地域の歴史・魅力スポットなどを紹介していくことにします。
「そんなん知ってるわ!」といわれることが多いかもしれませんが、そこはご容赦をいただき、お付き合いください。
◆おしゃれなまち・おのはら
いま小野原は、魅力あるまち“箕面市”のなかでも、「おしゃれなまち」として、たいへん賑わっています。
中部地域もそうですが、小野原をはじめとする箕面市の東部地域は、1960年代から始まった、わが国初の大規模ニュータウン「千里ニュータウン」の開発と、昭和45年(1970年)の「万国博覧会」開催を契機に、まちが大きく様変わりしました。吹田市や豊中市の北部を中心に、箕面市の一部に広がる千里丘陵が開発され、北大阪急行線や阪急千里線が延伸し、新御堂筋が開通しました。
その後、小野原地区では、昭和52年(1977年)から市施行で、現在の府道山田上小野原線より東側の地域において、小野原特定土地区画整理事業に着手し、昭和54年(1979年)からは阪急小野原住宅の開発が、昭和58年(1983年)からは住宅・都市整備公団施行により、小野原東特定土地区画整理事業が進展し、急激な都市化と人口急増を迎えました。
特に、平成22年(2010年)にまちびらきした小野原西特定土地区画整理事業の完成と、それに併せて、新御堂筋線の新船場南橋までつながった市道小野原豊中線の開通により、箕面市内はもとより、千里中央方面や大阪市内からの交通アクセスが格段に便利になりました。
そこへ流行のカフェやレストランなどがたくさん出店され、毎日、大勢のかたが訪れています。転入される子育て世帯も多く、就学前後の児童生徒が爆発的に増えています。
(小野原のまちなみ)
◆小野原の歴史・魅力スポット紹介〜西国街道と楠水龍王など
小野原やその周辺地域一帯は、私が幼いころはすべて野山と田畑でした。「ウサギ追いしーかの山、コブナ釣りしーかの川」という文部省唱歌「故郷」に出てくる風景そのものでした。
山には野ウサギやキジがいましたし、クワガタやカブト虫の宝庫でした。竹やぶでは最近まで、「やわらかくて、おいしい」と評判のタケノコが出荷され、田畑ではいろいろな野菜やお米をつくっていました。
小野原は、現在の国道171号の100メートルほど南側に、国道に平行して走る西国街道に沿って、集落が形成されてきました。一説によると、大化の改新(645年)の頃から人々が住み着いたとされています。
西国街道は、古代には山陽道とよばれ、京の都から九州の太宰府に至る街道でした。人気時代劇「忠臣蔵」では、元禄14年(1701年)、浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が江戸城松之廊下で、吉良上野介(きらこうずけのすけ)に刃傷(にんじょう)に及んだとき、郷土の英雄・萱野三平が早駕籠(はやかご)の使者となり、江戸から赤穂まで、たった4日半で一報をもたらしたときも、この道を通りました。
(現在の西国街道)
さらに昔には、NHK大河ドラマ「太平記」などで有名な武将・楠木正成(くすのきまさしげ)が延元元年(1336年)、勅命により兵庫・湊川へ出陣する際、この道を通ったときに、小野原で冷たい井戸水を賞味したことが広まり、この話を聞いた旅人たちが必ず立ち寄り、愛飲したと伝えられています。
この井戸はいまも残っていて、井戸の傍らには「楠水龍王」と題したお堂があります。お堂の前は三叉路になっており、「左京ふしみ」と書かれた道標と、江戸時代に村内に疫病が流行ったときに、村人がその侵入を防止するために建てられたとされる常夜灯があります。
(「楠水龍王」のお堂、「左京ふしみ」の道標、常夜灯)
それでは、お後がよろしいようで、今日はこの辺で!
「小野原の歴史・魅力スポット紹介」はいかがでしたか。「そんなつまらん昔話ききたないわい!」とお叱りの声もなく、最後までお付き合いくださり、誠にありがとうございました。(若い人にはわからないと思いますが…。人生幸朗師匠の決まりセリフです)。次回も乞うご期待ください。(箕面の歴史に興味を持たれたかたは、こちらやこちらをご覧ください。)
なお、文中の表現は私見です。「そこは違うでー!」とか「こんなんも書いてみたらどうや?」とか、ご指摘・ご助言をよろしくお願いいたします。
【お知らせ】
comm cafe(コムカフェ)
おしゃれなまち・おのはらの西端にオープンした「多文化交流センター・小野原図書館」内にあるカフェ「comm cafe」です。ランチタイムは日替わりで多文化なランチが楽しめます。ぜひご利用ください。
5/25 本日のランチ 〜インドネシア〜 6/1 本日のランチ 〜中国
6/7 本日のランチ 〜ベトナム〜 6/13 本日のランチ 〜ロシア〜
ランチは日替わりです。メニューはこちらをご覧ください。
箕面市では、5月から8月まで「オレンジゆずるバスで行こう!日曜・祝日はお買いものバスとして運行」統一キャンペーンを実施中です。