こんにちは
総務部の中井です。
先月の10月21日金曜日に鳥取県中部を震源とする地震が発生し、倉吉市内で震度6弱を観測するなど、同市や周辺の市町に大きな被害をもたらしました。
偶然にも地震発生の約1週間後に、倉吉市の隣町である三朝町に私用があり、現地の状況もわからないまま行ってきました。
三朝町と倉吉市の幹線道路沿いの一部の地域では、何事もなかったように旅館、ホテルや飲食店が営業していましたが、周辺の建物をよく見ると、既に応急危険度判定や被災地宅地危険度判定が行われ、危険度に合わせて赤や青に色分けされた札があちこちに貼られていました。
今回は、家屋の全壊・半壊という被害もありましたが、印象として、とにかく屋根にブルーシートがかけられている家屋が多く、21年前の阪神・淡路大震災時に阪急電車の車窓から見た川西市の様子を思い出しました。
三朝町の観光街の中心に、たまわりの湯という公衆浴場がありますが、当日は日帰りだったため、ここで温泉に浸かって帰ることにしました。
普段は地元の入湯客が中心の公衆浴場ですが、自宅のお風呂が地震で壊れたので倉吉市から温泉に入りに来たと話される方も何人かおられました。また、地震直後に九州からボランティアに来ており、料金の安いビジネスホテルに宿泊しているという年配の方もおられ、なぜか少し嬉しい気分になりました。
鳥取中部地震の被害は、鳥取県のホームページの被害情報に掲載され毎日更新されています。11月17日現在、重軽傷者21人、住家で全壊15棟、半壊102棟、一部損壊12,971棟、合計13,088棟となっていますが、家屋被害調査が進むにつれて、全・半壊の棟数が増えていくものと想定されます。
また、昨年の12月のブログでご紹介した三徳山三佛寺「国宝 投入堂」への登山道のような参道は各所で崩れ、入山禁止となっていました。
鳥取中部地震の震度は6弱で、大阪を襲うと想定される3つの大地震の内、上町断層帯地震(箕面市の市街地の大半が想定震度6弱)に近いことがわかります。
上町断層帯地震発生時には、箕面市では6,000棟近い家屋が全・半壊し、死傷者は1,118人に上る大きな被害が想定されています。
想定震度 市内被害想定
1.東南海・南海地震 4 ~ 5強 全壊 22棟 半壊 57棟
2.上町断層帯地震 5強~6強以上 全壊2,444棟 半壊 3,484棟
3.有馬高槻断層帯地震 6弱~6強以上 全壊5,556棟 半壊 5,907棟
豊能地区3市2町合同防災訓練を実施しました
本日、11月18日金曜日、豊中市にある豊島体育館で、豊能地区3市2町(豊中市、池田市、箕面市、豊能町、能勢町)による合同防災訓練を実施しました。
訓練には、大阪府や自衛隊、警察、電力会社、ガス会社、鉄道会社など26機関から約350人が参加しました。
この合同防災訓練は平成13年度から毎年実施されており、大規模な地震被害を想定し、各市町の災害対策本部が行う状況判断や意思決定の確認を行うとともに、電力やガス、鉄道といった関係機関、社会福祉協議会などの福祉部門との連携強化を目的としています。
3市2町の首長が一堂に会し、自分の市町の訓練の陣頭指揮や他の市町の訓練の見学をされていました。

今年の訓練は、大阪北部に震度6強の直下型地震が観測され、豊能地区全域に甚大な被害が発生し、発災から1週間後の余震が続く状況を想定し、午後2時から開始されました。
箕面市の対策本部には、市全体の動きがそれぞれの対策部から報告され、市長以下、各対策部長がその状況を分析し、対応方針について協議や指示を行います。

この訓練は、訓練参加者であるプレーヤーと、進行を管理するコントローラーに分かれ、予想される災害時の状況、事案などを付与しながら進行します。
コントローラーは仮想の被害をプレイヤーに付与し、プレイヤーは付与された状況に対し、それぞれの役割に応じて対策を講じます。
今回は、約90分ほどの間に休みなく、各対策部に200を超える付与状況を連絡しました。

訓練中、避難所運営について想定されるインフルエンザなど感染症の発生や、食糧や水の過不足、トイレが不潔という状況も与えられ、対策の優先順位を決めて迅速に活動していました。

自衛隊は伊丹駐屯地から服部緑地拠点に派遣され、各自治体の被害状況に応じた支援活動を実施する訓練などを行っていました。
箕面市のケースでは、ガス、水道が利用できないため、避難所への給水活動と、入浴施設の支援を自衛隊に依頼しました。
社会福祉協議会は、実際の災害発生時にボランティア希望者が多数来られることから、従事いただける業務や人数の割り振りや、援助物品の受け付け業務などの対応を行います。
また、3市2町選出の府議会議員さんや、市・町議会議員さんも、訓練の様子を熱心に見学されておられました。
ちなみに、写真真正面に小さく映っているのが箕面市議会議員さんです。小さくて申し訳ありません。
訓練の状況付与は、毎回、市民安全政策室が作成していますが、これまでは地震発生直後や数時間後を想定し、どちらかと言えば、建物の倒壊への対応や、道路の陥没などによる通行止め・復旧、死傷者の救出・搬送など、ハード面や救急に視点を置いたものになっていました。
今回は、地震発生後6日目という初めての想定で、200を超える付与状況を作成しましたが、避難所の適切な運営や、罹災証明の発行など新しい課題も見えてきました。
私も付与状況の作成に加わり、何度も全体のチェックをしましたが、チェックをすればするほど、いろいろな疑問や課題が出てきて、自分でも最適な答えが見つからないものもありました。
訓練が終わって直ぐで、今日の反省も十分にできていませんが、改めて内容を振り返り、今後の訓練に反映させ、もしもの地震発生時に速やかに対応できるよう努めていきます。
「自転車事故ゼロ」をめざして「ながら運転」をなくすために、箕面市では2017年3月31日(金曜日)までの間「絶対ダメ!ながら運転 自転車を安全に乗りましょう!」を統一キャンペーンとして展開します。