市民の皆さまこんにちは 教育長の具田です。
平成27年度もスタートして早1週間が経ちました。市立保育所では4月1日に入所式が、市立幼稚園では4月10日に入園式が、小学校と小中一貫校では本日4月7日に、中学校では4月8日に入学式がそれぞれ執り行われ、子どもたちの新しい生活が始まります。
<南小学校の入学式>
また、教育委員会事務局では、ベテランの職員の退職や市役所内での人事異動、学校から教育委員会事務局への異動の教員や、逆に学校の校長先生へと異動する教職員、新人職員の配置などが一段落し、新体制での業務が始まりました。
4月1日には、箕面市役所に採用された行政職員と、箕面市立小・中学校に採用された教職員との合同の辞令交付式を行いました。これは、平成24年度から教職員人事権の移譲を受け、箕面市教育委員会が任命権をいただいたことから、合同で行うこととしたもので、今回で4回目となります。市役所が担う箕面の「まちづくり、まち育て」と、小・中学校が担うみのおっ子への「人づくり、人育て」は、市行政が担う仕事の両輪です。これまでは、人事権が市と府に分かれていたため、どうしても双方に距離感がありましたが、今はどちらもが箕面を育てる職員と教職員です。今日をきっかけに、相互に交流してもらうことをお願いしました。
<辞令交付式>
辞令交付式の私の挨拶では、次の3つのことを話しました。
一つ目が「箕面の授業の基本」。子どもたちに分かりやすい授業を行うには、教員の授業スタイルの統一が重要です。箕面市では、先進的に取り組まれている秋田県由利本荘市に倣って、教員が作り上げた「箕面の授業の基本」と言う授業スタイルのルールブックがあり、新任の教員のみなさんに、これをしっかりと読み込んで実践に使って欲しいこと。
二つ目が「道徳教育」の重要性。教員向けの道徳ジャーナルと言う雑誌に箕面の先生が書かれた実践報告があり、その趣旨を紹介し道徳の大切さを話しました。(その一文を紹介します。)
「道徳をきちんとやれば生徒の『荒れ』は収まるとよく言われます。私も実感していますが、生徒が道徳的に変わる前に、まず教師が変容すると考えています。道徳の授業をきちんと行うようになり、教科の授業が変わりました。生徒の行動の背景を考えるようになりました。教師が変わり、そして、生徒も変わります。今は、道徳は楽しいです。今後特別の教科として教育課程が改訂されます。道徳の時間が注目されていますが、特別なことをするのではなく、毎週の道徳の時間に普通に取り組み、それが当たり前のように行われればよいと考えています。」
三つ目は、視野を徐々に広げること。教員は、4月から担任になる人もいるので、まずは、目の前の40人の子どもたちに向き合うこと。その後には、学校全体を見渡すこと。そして、その数年後には、箕面の全学校を見渡せる教員になって頂きたい。そのためにも将来、市教育委員会の事務局へ出向して視野を広げることを志して欲しいこと。
まだまだ伝えたいことはあったのですが、初日から多すぎても頭に入りませんので、重要な3項目に限って話をし、今日以降の頑張りにエールを送りました。
<私たちの道徳>
さて、少し前の話になりますが、昨年の夏にプライベートで福島県の観光に行ってきました。旅の途中で、元々の旅程にはなかったのですが、やはり福島県まで来て東京電力福島第一原子力発電所により影響を受けている地域の様子を見ておきたいと思い、可能な範囲で第一原発の近くまで車で行きました。
当時、避難指示解除準備区域と居住制限区域へは立ち入りは可能でしたので、常磐自動車道を南側から北進し、広野のインターチェンジで降りて、国道6号線を更に北へ向かいました。楢葉町に入った当たりから避難指示解除準備区域ではあったのですが、国道は海岸線から少し内陸側を走っていたこともあって、津波による被害は見当たりませんでした。
楢葉町役場の横には、ちょうど前日に“食べるも!!買うも!!ここなら商店街”がオープンしていたので、そこで昼食を頂きました。この商店街は地域の人々の生活を支えるだけではなく、原発事故後の避難によってばらばらになってしまった町民のかたがたが集まったり、なつかしい味を味わったりできる場となるようにとの思いが込められているとのこと。復興の一助となって欲しいと思います。
<ここなら商店街>
<エネルギー福祉都市>
商店街の駐車場には、”ならは エネルギー福祉都市”との大きな看板が立っていたのが、あまりにも悲しい象徴となっていました。
さらに、北進しましたが、富岡町の途中からは、居住制限区域から帰宅困難区域となることから、その手前付近で一般車両はストップされUターンを余儀なくされました。
居住制限区域などは、車両などの立ち入りは可能ですが基本的に宿泊は出来ず、住民が住んで居られないことから、津波の被害を受けていない住宅地域でも一般の住民はほとんど居られず、見かけるのは除染などの作業のかたがたか、防火などのパトロールをされている消防団員のかたがたでした。津波の被害を受けられた地域では、未だ取り壊しも出来ずに放置された建物もたくさん残されていました。走行可能な海岸付近を走っていると、福島第二原発の煙突と建屋の一部が遠くに見えました。
<福島第二原子力発電所>
なお、報道では昨日から楢葉町で3ヶ月の長期滞在が始まり、182世帯、382人のかたがたが我が家に戻ったとのこと。この日を待ちかねた方もたくさん居られるようで、着実な復興を願うばかりです。
私たちも、箕面市に居ながらにしても、たとえば通信販売で現地の特産品を購入することでの支援は可能だと思いますし、旅行先に東北を選ばれるのも、大きな支援だと思います。被災者のかたがたは、あの大震災を、そしてその災害で未ださまざまな苦労が続いていることを忘れないで欲しいと言うことを強く望んでおられます。それぞれができることを、できる範囲で応援することが大切だと思います。(被災地へのさまざまな支援)
箕面市では、7月31日まで『自治会に入ってないかた・地域に自治会がないかた 今すぐ自治会に加入してください・自治会を結成してください!』の統一キャンペーンを実施中です。