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Channel: 部長ブログ@箕面市役所
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ぼくは写真で世界とつながる

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こんにちは。
健康福祉部長の小野啓輔です。

ボクは、写真が、へたくそです。
この悩みは、以前にブログで書いたこともあります。


被写体というのはきっと、
シャッターチャンスの場面と、そうでない場面が
連続していると思うんです。
ボクが写真を撮ると、その「そうでない場面」を必ず切り取り、
「シャッターチャンスの場面」を必ず、はずします。

先日、この「シャッターチャンスの場面」を
みごとに切り取る写真家に出会いました。
彼の名前は、米田祐二君。
京都に住む22歳の青年です。


●写真で世界とつながる 米田祐二君

米田君は、自閉症のため、人とのコミュニケーションが苦手です。
抽象的な会話や記憶の整理が不得意で、人の名前や場所も覚えにくく、
ときどきパニックも起こします。
そんな彼が、15 歳の頃からデジタルカメラに興味をもち撮影を始め、
以来、アマチュア写真家として、毎年多くの作品賞を受賞してきました。

11 月 2 日(日曜日)にささゆり園で開催された
「地域で生きる」障害者問題市民講座では、
米田君の写真展とともに、
彼の沖縄撮影旅行の姿を追ったドキュメンタリー映画
「ぼくは写真で世界とつながる~米田祐二 22 歳~」の上映と
米田君自身による写真の解説、
米田君のお母様と映画の制作者も交えたトークショー、そして、
この映画の主題歌とナレーションをつとめた chiharu さんの
ミニライブがありました。

 

 

講座が始まる前に、米田君にごあいさつし、名刺を交換しました。
彼は私の名刺を見て「おのさん」と大きな声で呼びながら、
その場ですぐさま写真を撮ってくれて、
撮った写真をデジカメで見せてくれました。
我ながら、いい笑顔で写っています。
横におられた映画の制作者である貞末さんが
「ほら、とってもすてきな笑顔を引き出してくれるでしょ!!
これが祐二君の魔法なんですよ」と教えてくださいました。
彼のカメラの前では、人は誰もが、ゆったりとした
いい笑顔になるそうです。

彼の撮る写真の素晴らしさは、実際に見ていただくほかないのですが、
まだネット上でも、作品自体はあまり公開されていません。
写真展を探して、ぜひ実物をご覧ください。

映画「ぼくは写真で世界とつながる」のホームページは、こちら

フェイスブックは、こちら

 

 


●映画制作は、マザーバード

この映画を制作したのは、マザーバードという女性 3 人の会社です。
以前、静岡県富士市の重症心身障害児者通所施設設立に関わる人々を描いた
ドキュメンタリー映画「普通に生きる~自立をめざして」を作成し、
これもささゆり園で上映されました。
常に「命を最優先」に、社会性のある奥行きの深いテーマを追求しておられ、
映画制作や上映・配給、書籍編集・出版など、幅広く活動されています。
「普通に生きる」の続編も、現在制作中だとか。
今後もとても楽しみな会社です。

マザーバードのホームページは、こちら


「ぼくは写真で世界とつながる」のチラシに掲載された貞末さんの文章が
ステキなので、引用します。

「祐二君は写真を撮ることが大好きな、気持ちの優しい青年だ。彼は「自閉症」とか「発達障害」とかって呼ばれているワケなんだけど、彼の「障害」を理解して一緒に時間を過ごしてみたら、彼が社会の障害になっていることなんてひとつもないことがわかる。そして、祐二君が息苦しさを感じるとき、祐二君が私たちの提案を拒むとき、自分の思うようにいかなくて混乱するとき、わたしたちは彼の個性や意思や状況を理解できていない。むしろ、彼の障害になっているのは、わたしたち自身であり、社会なんだと気づく。
 この映画は、初めて母の手を離れてチャレンジした祐二君の旅の記録に、ご自宅での取材を加えた。ご家族が獲得してきた引き出しは、多くの障害がある人たちの、またそうでない人たちにも、一助になると確信している。」


この映画、なんか久しぶりに、ゆったりとした気持ちで映画を見た気がします。
それでいて、例えば、人の出会いと成長や家族のありよう、障害特性と個性、
観光バリアフリーツアー、障害者と兄弟姉妹、芸術家の才能などなど、
いくつもの奥深いテーマを、しずかに提起しています。
例えば、映画の題名は「ぼくは写真で世界とつながる」ですが、
祐二君に出会いつながる人たちも、実はみんな、
祐二君を通して、新しい世界に踏みだし、つながっていくことになります。
まさに、障害者問題のダイナミズム!!

それと、個人的にとてもなつかしい、彫刻家の金城実さんが登場します。
実は、もう今から 25 年前、私が人権自治推進課配属だった頃、
箕面で「世界丸ごと平和フェスティバル」を企画・開催しました。
そのとき、金城実さんを講師にお迎えし、講演会と彫刻展を行いました。
当時、全くのアポなしで金城さんを直撃し、強引に講演依頼したり、
金城さんの大きな大きな彫刻を、市内 3 カ所の会場で担ぎ上げたり引きずり回したりと、
怖いもの知らずの若かりし頃の私でした。
(金城さん、ごめんなさい。彫刻は決して壊していません・・・)

 

●障害者と雨はそっくり

11 月は、イベントが、めじろ押し。
このあとのおススメイベントを、3 つご紹介します。

まずは、箕面市人権啓発推進協議会が贈る人権啓発学習会
「障害者と雨はそっくり
~今だからこそ、障害って何? 過去・現在・そしてその先に~」が、
平成 26(2014)年 11 月 15 日(土曜日) 午後 2 時から 4 時まで、
萱野中央人権文化センター(らいとぴあ 21)で開催されます。
参加料 無料です。

講師は、牧口一二さん。NPO 法人ゆめ風基金代表理事です。
牧口さんは、生後 1 年ごろポリオで歩けなくなり、長らく松葉づえのおっちゃん、
グラフィックデザイナーとして活躍され、現在では車椅子も乗りこなしておられます。
小学校などでも精力的に講演会をされておられ、箕面でも知る人の多い達人です。
いつもお話は、とてもわかりやすく、共感でき、元気が出る語り口は、定評があり,
今回も、とても楽しみです。

以前に牧口さんに箕面で講演していただいた時の様子を
ブログで書いたこともあります。

お問い合わせは、箕面市人権啓発推進協議会
(箕面市萱野 1-19-4 らいとぴあ 21内)
電話&FAX 072-722-2470

 

 


●落語で学び、弁護士さんでナットク 成年後見制度

次は、箕面市高齢福祉課主催の
「もしも・・のために 成年後見制度を楽しくわかりやすく」です。

平成 26(2014)年 11 月 16 日(日曜日) 午後 1 時 30 分から 3 時 45 分まで、
箕面市立病院いろはホール(リハビリテーションセンター4階)で開催します。
入場料 無料です。

もしも認知症になって、高額商品を買わされたら・・・
身寄りが近くにいないのに、もしも認知症になったら・・
そんな「もしも・・」のために役に立つ「成年後見制度」について、
落語家笑福亭学光さんが、わかりやすくおもしろい落語を演じてくださいます。
また、箕面市の地域包括支援センターのみなさんによる寸劇や、
箕面市内の法律事務所の弁護士さんによる解説もあります。

この催しは、みのお介護フェア 2014の一環で開催しており、
現在、好評の中、参加申し込みを受付中です。
参加申し込みは、箕面市健康福祉部 高齢福祉課へ、お名前と人数をお知らせください。
【電話】  072-727-9505
【FAX】  072-727-3539

また、11 月 16 日まで、総合保健福祉センター(ライフプラザ)で、
認知症・介護予防等のパネル展示も実施しています。

 

 

●みのお つながるフェア 2014

障害者の「働く、暮らす、楽しむ」を見つけるイベント
「みのお つながるフェア 2014」が、
平成 26(2014)年 11 月 22 日(土曜日) 正午から午後 3 時まで、
箕面市総合保健福祉センター(みのおライフプラザ) 2 階で開催されます。
入場料 無料です。

この催しは、箕面市内の障害者相談支援事業所、通所事業所などが連携し、
合同で開催する新しいイベントです。
障害者事業所の紹介や説明、物品販売、パネル展示など、
箕面の障害者関連事業所が多数参加します。

日中活動や就労を支援する「おとなブース」には、10 団体、
児童発達支援や放課後等デイサービスなどの「こどもブース」には、7 団体、
地域で活動する団体やサークルの「いきいきブース」には、
14 団体が参加する予定です。

お問い合わせは、箕面市社会福祉協議会 在宅ケアセンター
(箕面市萱野 5-8-1 みのおライフプラザ内)
【電話】  072-727-9501
【FAX】  072-727-3597

 

 

イベントの秋。
皆さまのお越しをお待ちしています。

箕面市では、3月31日まで『明日くるかもしれない大災害!今すぐ始めよう!家庭の備え』の統一キャンペーンを実施中です。


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