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オレンジリボンを胸に考えたこと

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市民のみなさまこんにちは。教育委員の高野敦子です。
いよいよ師走、今年も残すところわずかですね。


愛する我がまち箕面の紅葉11月26日

先月11月は『児童虐待防止推進月間』でした。私も講演会に出かけたり、新聞その他の報道など見たり、児童虐待について考えることの多い日々でした。そのことを少しブログにまとめてみようかと思います。


児童虐待防止シンボルマーク、オレンジリボン

『ファミリア・ストレンジャー』という言葉を聞いたことがありますか?
日本語で訳すと『見慣れた他人』です。
例えば、あの人よく見るのだけど、誰だかわからない、挨拶や会話をしたことがない、でもよく出会う、そのような関係の人のことです。ふと自分の日常を考えた時、そういう人が次々思い浮かび、自分の周りにたくさんいることに驚きました。

11月3日に行われた、児童虐待防止推進月間講演会「幸せって何だっけ?被虐待の淵を生き抜いて」で講師の島田妙子さんが紹介されていました。


「幸せって何だっけ?被虐待の淵を生き抜いて」パンフレット

島田さんが自身の体験についても触れ、その上で、

「虐待防止=虐待を疑い通報する、とのイメージが強いですが、この時点ではすでに虐待が始まっていて虐待対処になる。虐待防止は、虐待をする親にも焦点を合わせ、その行為に進んでしまわないようにサポートしたり、向き合うことがもっと必要です。虐待する親が悪いと騒いでばかりでは解決できません。」

とも話されていました。

私は上の子が双子ですが、赤ちゃんだった頃、双子専用のバギーを押してよく近所を散歩したり買い物に出かけたりしました。お天気の良い日にさぁ出かけようかなと外に出たものの、途中で泣き出して、道幅を占拠する大きなバギーを脇に止めてあやすはめになるなどハプニングはつきものでした。
そんな中、信号待ちで一緒になった人などによく「あら、双子ちゃん?」と声をかけられました。「今は大変だけど頑張ってね」そう言ってもらえることがありました。帰宅してじーんと胸が熱くなったものです。育児で必死な中で、「ことばって温かいな」と感じて、それまで強張ったものがふーっと溶けていくような感じを覚えました。下の子は双子ではないのですが、そういえばあまり声をかけられることはなかったなと思います。

昔はわからないことを誰かに聞く、教えてもらう中で過ごしてきたのが、最近はインターネットで調べればたいていのことはわかります。不審者や勧誘から身を守ろうと知らない人に話しかけられても怪しいなと感じて構えてしまいます。いつの間にか少しのことばも交わさないことが増えてしまいました。

虐待は孤独感も一つの要因だそうです。

もし、公園や道端で良く出会う親子がいたら、にっこり挨拶を交わしたり、機会があれば「いくつ?かわいい時期だね」などとことばを交わしてみてください。少し親しくなったら、昔の子育て体験などもお話しできたら素敵だと思います。そんなひとときが救いになるかもしれません。

情報が増えていろいろなことが明らかになる一方、その情報に振り回されることも多くあります。子どもの成長段階にも「何歳のときにはこういうことができるようになる」というような指標があちこちで示され、もちろん問題の早期発見に役立ってはいますが、できていない項目があると不安を感じることもあります。我が家も一人は身長が低く、また一人はことばを話すのが遅く、基準に達しないために必ず健診ではチェックされていました。その子なりの成長があるから…と言われていましたが、心配は膨らむばかりで、何か自分の育て方に原因があるのではないかと探ってみたりもしました。
そんな話をお母さん同士ですると、他のお母さんたちからもそれぞれにいろいろな悩みや不安が語られます。不安や心配事が募り気持ちに余裕がなくなると子どもを含めて家族に対してきつい態度になってしまい、後で反省をして…という話はよく聞きます。
一人で抱え込み泥沼にはまってしまうことは恐いことだなと思います。


未然防止・早期発見・早期対応のために相談・通告窓口に

何が原因で虐待に繋がっていくかは多種多様あるかと思います。
子育てを一家庭の問題に終始させるのではなく、周囲が社会がそれを支え見守り、皆で子どもたちを育てられるようになっていけたらなと思っています。

決して他人事ではなく、私たち社会の問題として考え、これからもしっかり向き合っていきましょう。

最後に。
『たかのさんちのえほんばこ5』
…私が子育てで唯一頑張って続けていること、寝る前の読み聞かせ。我が家で人気の絵本を少しずつご紹介します。

奥『ぐりとぐらのおきゃくさま』
なかがわりえこ・やまわきゆりこ著、福音館

中右『クリスマスオールスター』
中川ひろふみ文、村上康成絵、童心社

中左『ナイト・ビフォー・クリスマス』
ロバート・サブダ作、クレメント・ムーア絵、きたむらまさお訳、大日本絵画

前右『きらきらてんしのクリスマス』
クレア・フリードマン文、ゲイル・イェリル絵、ゆりよう子訳、ひさかたチャイルド

前左『みんなでたのしいクリスマス』
クレア・フリードマン文、ゲイル・イェリル絵、ゆりよう子訳、ひさかたチャイルド

 

もうすぐクリスマス。サンタクロースが来る日を楽しみにしながら読んでもいいですし、プレゼントにも素敵だと思います。 
クリスマス関連の絵本は他にもたくさんあります。図書館などにもたくさんありますのでいろいろな絵本を手にとってみてください。

 


我が家の草木にも飾り付けをしてみました

箕面市では、11月9日から3月31日まで『ラジオ体操を始めましょう』統一キャンペーンを実施中です。


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