皆様こんにちは。病院事業管理者(兼)市立病院事務局長の稲野です。
いよいよ今年も大詰め。今年の漢字「災」が示すとおり、巨大地震や大型台風、集中豪雨など、多くの災害に見舞われた一年でした。平成最後の年、31年(2019年)が皆様にとりまして、幸多い一年となりますよう、心からお祈りいたします。
市立病院は、市民の健康をまもるため、年末年始も交替勤務で稼働します。来年もご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
(ライフプラザ斜面の正月飾り「亥」)
さて、今回は、去る12月20日の平成30年第4回箕面市議会定例会で補正予算をお認めいただいた「競艇事業からの資金借入」について、ご紹介します。
○第三次市立病院改革プランの概要
2017年2月に策定した「新・市立病院改革プラン」(二次プラン)が計画初年度である2017年度において、目標とした収支差マイナス4億36百万円に対し、決算額がマイナス約8億88百万円となり、目標額を約4億52百万円下回る結果となったことから、速やかに軌道修正を図るため、2018年8月に「第三次市立病院改革プラン」(三次プラン)を策定しました。
その主な内容は、開業医や検診機関からの紹介患者の確保と救急車搬送患者の確保により、外来受診・検査・入院・手術・リハビリ等の件数を増加させることや、診療材料費や医薬材料費等のコスト削減などに取り組み、2023年度に16百万円の黒字に転換する計画です。(詳しくは、コチラをご覧ください。)
○補正予算の概要~競艇事業会計からの長期借入
三次プランに基づき収支改善を図るとしても、当面の間、資金ベースでは不足が生じます。その金額は、次のグラフにあるとおり、今年度末で613百万円、2019年度末では759百万円となる見込みです。
三次プランの収支改善目標値(収支差)と資金残高
公営企業における資金不足の対応策は、一時借入と長期借入があります。この間、活用してきた一時借入は、年度内に返済することが原則で、年度末の段階で1度だけ借り換えが認められていますが、翌年度には借り換えができません。今回の病院事業会計での資金不足は、複数年にまたがり一時借入ができないため、長期借入を行うこととしました。
また、借入先は、これまでの一時借入の一般会計ではなく、競艇事業会計から借り入れることとしました。競艇事業は、公営競技として、その収益は自治体の公共目的達成のために使用するものとされており、比較的、資金に余裕があることから、借入先としました。競艇事業は、本市の公共施設整備や市民生活を支える貴重な財源として、長年に亘り、市政に貢献しており、市一般会計への繰出金累計は、約1483億にも上ります。今回は、市立病院の支援にも活用させていただくことになりました。
なお、今回はあくまで借入れのため、三次プランに基づき、収支改善を図り、資金に余裕ができる2021年度から3カ年で返済する予定です。三次プランの着実な推進のため、病院スタッフ一丸となって、改革に取り組んでいきます。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。