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「第三次箕面市立病院改革プラン」を策定しました

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皆様こんにちは。箕面市立病院事務局の稲野です。

箕面の今年の夏は、震度6弱の大地震に始まり、台風や豪雨が続いた後、最大瞬間風速50メートル超の大型台風まで襲来しました。特に、広い範囲で断水や停電が発生したことから、多くの市民にさまざまな危害をもたらしました。北海道では震度7の地震により大規模な崖崩れや一斉停電がおこり、関西国際空港では高潮の発生やタンカーの連絡橋衝突で機能が停止するなど、”想定外”の事態が今回もたくさん発生しました。
秋の到来とともに、被災された皆様に、さわやかな日常が一日も早く戻りますよう、お祈りいたします。

(色づき始めたリハビリテーションセンター前の柿)

さて、今回は、前回のブログでお知らせした市立病院の新たな経営改革プラン「第三次箕面市立病院改革プラン」について、ご紹介します。

 

○「第三次箕面市立病院改革プラン」策定の経過
1981年7月にオープンした箕面市立病院(以下「当院」といいます。)は、現在まで約37年に亘り、市民の生命と健康を守る最大のセーフティネットとして、地域医療に貢献してきました。しかし、経営面では、毎年10億円超の赤字が生じ、市民の税金である一般財源から繰入れをしなければ運営できない状況となっていました。

そこで、2008年度に、地方公営企業法の趣旨である独立採算の経営をめざし、「箕面市立病院改革プラン」(一次プラン)を策定し、2009年度から、医療スタッフの確保と医療機器の整備による「攻めの経営改革」に取り組んだ結果、2013年度には病床稼働率が95.9パーセントとなるなど、各種経営指標が改善し、単年度黒字化を達成しました。

ところが、2014年4月の消費税率8パーセントへの引き上げ、2014年度予算からの地方公営企業会計制度の改正など社会的要因の影響により、2014年度は約6億84百万円の赤字となりました。2016年度には、病床稼働率が86.4パーセントまで低下したこともあわせ、約10億59百万円の赤字が生じ、この対策として、昨年2月に、2017年度から5か年で黒字化をめざす「新・箕面市立病院改革プラン」(二次プラン)を策定しました。

二次プランでは、低下した病床稼働率を当面は90パーセント、最終目標を92.5パーセントとして、約1年間取り組んできました。しかしながら、計画初年度である2017年度において、病床稼働率は90.3パーセントに回復したものの、実入院患者数の減少や患者一人あたり入院単価の減少により、目標とした収支差マイナス4億36百万円に対し、決算額がマイナス約8億88百万円となり、目標額を約4億52百万円下回る結果となりました。

このため、速やかに軌道修正を図ることをめざし、二次プランの計画値と初年度の実績値の乖離の要因を詳細に分析して、改めて経営改革に取り組むべく、「第三次箕面市立病院改革プラン」(三次プラン)を策定しました。

(三次プランの表紙)


○損益分岐点分析による目標額設定
三次プランの策定にあたり、経営改革の目標額を設定するため、2017年度決算額をベースに損益分岐点分析を行いました。

損益分岐点分析を簡単に説明しますと、2017年度決算の赤字額8億88百万円をゼロにするためには、入院・外来等の患者数や診療単価を増加・向上させ、収益(収入)を増やす必要があります。この際、患者数の増加に伴い医薬材料費等も増加しますので、赤字額8億88百万円に加え、その分(変動費といいます。)を含めて収益(収入)を増やす必要があります。その収益必要額が損益分岐点となります。損益分岐点を超える収益(収入)が確保できたら黒字へと転化します。

2017年度の変動費の割合は24.1パーセントでしたので、赤字ゼロを達成するために必要となる収益必要額は96億61百万円となり、現状より11億70百万円の増収が必要となります。逆にいうと、11億70百万円の増収額のうち、変動費を除いた75.9パーセント、つまり8億88百万円が収支改善の効果額となります。三次プランは、この金額を目標に取組内容を検討しました。


○三次プランの取組内容
三次プランの取組内容としては、開業医や検診機関からの紹介患者の確保と救急車搬送患者の確保により、外来受診・検査・入院・手術・リハビリ等の件数を増加させることが何よりも必要です。そのために、開業医等への訪問活動を強化するとともに、救急受入体制の充実を図っていきます。

また、収支改善のため、収益(収入)の増加と同時に、費用の圧縮として、診療材料費や医薬材料費等のコスト削減を進めていきます。スタッフの充実による収益向上策については人件費の増加分、来年10月に予定されている消費税率引き上げの影響額も費用として算入しました。

これらの結果、三次プランによる2023年度時点での収支改善目標額は、
◆入院患者増による増収額 8億32百万円
◆外来患者増による増収額 3億3百万円
(収支改善効果額は入院・外来で、8億61百万円)
◆コスト削減 1億59百万円
◆スタッフ充実のための人件費増 ▲86百万円
◆消費増税影響額 ▲30百万円
となり、2023年度には、16百万円の黒字に転換する計画です。
(詳しくは、コチラをご覧ください。)

今後は、その目標達成に向けて、より多くの患者さまを受け入れられるよう、各診療科をはじめ、院内スタッフが一丸となって、改革に取り組んでいきます。皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。


【市民医療講座のお知らせ】
○体にやさしい大腸がん手術~ロボットで広がる治療の選択肢~
 日時 平成30年9月29日(土曜日)午後2時~3時30分
 場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
 講師 外科部長 團野克樹医師
 *申込は不要です。ぜひ直接、会場へお越しください。

○聞きにくい行きにくい~産婦人科をもっと身近に~
 日時 平成30年10月13日(土曜日)午後2時~4時
 場所 箕面市立病院リハビリテーション棟4階 いろはホール
 講師 産婦人科 主任部長 足立和繁医師、部長 山本善光医師、医長 舟田里奈
     医師
*申込は不要です。ぜひ直接、会場へお越しください。
 なお、手話通訳又は要約筆記をご希望のかたは、10月4日(木曜日)までに病院経営
室(電話728-2034)へお申し込みください。

 

「ゆるキャラ(R)グランプリ2018」が、8月1日(水曜日)にスタートしました。市では、11月9日(金曜日)の投票期間終了までの間、今年こそ日本一獲得をめざす「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開します。


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