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Channel: 部長ブログ@箕面市役所
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裸足になって

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こんにちは。教育次長の中井です。

6月21日は夏至、夏に至ると書いて夏至なんだと改めて思いますが、昼の時間が一番長いというけれど梅雨のまっただ中で日照時間は返って少なく、カラッとした夏本番まではあともう少し。
夏至は二十四節気の中でも実感として認識することはあまり多くないですね。
丁度反対の季節、冬至であればカボチャを食べるとかよく言われますが、はて、夏至の時の食べ物って何だろう?
鰻は土用の丑の日、鱧は祇園さんの頃、う〜ん、鱚か鯵ですかね旬の食べ物は。

最近は早くからクールビズをしていますので特段夏至の日をもって何かが変わることはありません。ところが古くはこの日を境にというのがあったようで、冷房の開始日はこの日からとする、というようなことも聞きました。
今や一日に何本もの特急を運転している近鉄電車ですが、初めて特急に冷房車を導入しその使用を開始したのも昭和32年の夏至の日からだったようです。

夏に至った今日ですが、これから夏本番までというか夏休みまで、学校では水泳指導に取り組みます。そのフィールドとなるプールはもちろん子どもたち自らが掃除をします。
中学校のプールとなれば深く大きいものですからみんなが必死にならないとなかなか捗りません。時には走りまわってのブラシかけとなります。でも裸足でビシャビシャと走るのは快適そのもの。

幼稚園でも自分たちで掃除をすることには変わりありません。みんなで輪になって最初は底面から、次にサイドを洗って、最後はプールサイドまで丁寧にタワシで擦っていきます。

最初はぬれたプールに裸足で入って「冷たあ〜い」と言っていた子どもたちもだんだん気持ちよくなって「先生、こっちにもお水かけて」そして
「先生、石あったよ、石踏んで痛かった」
子どもたちは素足となった足裏から多くのことを感じ取ってくれたようです。

箕面市は小学校、幼稚園、保育所の運動場の芝生化を進めています。今月29日(金曜日)は豊川南小学校に芝生の植え付けをします。
芝生化に取り組んだ当初、芝生の効果をいろいろ調べました。研究事例の中に芝生の上を素足で運動することにより扁平足や浮き指が少なくなる、それは年齢が小さい程効果が高いというものがありました。

我々大人も含めて、いま裸足になることは普段の生活の中でもずいぶん減ったなと感じますし、子どもたちも裸足で過ごす、走りまわることが減ったのではないでしょうか。
足裏健康法なるものもあるようですので、子どもたちが裸足になって足の裏から多くの刺激を受ける機会をもっと増やしたいと思います。

究極の裸足感覚とも言えるのが田植え、泥の中に素足を入れるその感覚は正に経験した人でないとわからないと思いますが、何とも言えないものです。
泥の田んぼと言っても堅さもまちまち、もちろん小さな石はいくつでもあります。
天気の良いときなどは泥までが暖かく、また反対に田に水を入れたばかりの時には冷たくも感じ、稲が育つ環境を足先で感じ取ることも出来ます。

多くの小学校では5年生の社会科の授業として田植えの体験をします。校区の農家のご協力により稲作の体験をさせて貰います。といっても稲作の多くの作業の中から田植えと稲刈りくらいではありますが、自分たちで植えた稲の育ちを観察していくことになります。

(きれいに並んで植えていきます)


(バッチリきまっています。スーッと植えるあたりプロ級です。
とよく見たら日本代表ですね。)

ところで、ずっと疑問に感じていたことがあります。稲苗を植えることをなぜ「田植え」と言うのでしょうか?
例えば、ジャガイモやトウモロコシ、タマネギなどを畑に植えても、畑植えとは言わないですよね。畑だと何種類もの作物を植え、水田には稲しか植えないからでしょうか。
田んぼと畑、同じように並列として考えていましたが少し違うのかもしれません。土があると畑にはなりますが、そこに単純に水を入れても田んぼにはなりません。水がすぐに抜けてしまうからです。
田んぼの表土は泥ですが泥の層の下には分厚い粘土の層があり、これがあるため水をためることが出来るのです。

というようなことを考えていると「田」という字は特別なものに見えてきます。元々象形文字として4つの田んぼが畦で仕切られていることを表している、というふうに勝手に解釈していましたがどうもそれだけではないようです。

塩田、油田なども田の字が使われていますので、田という字には最も必要なものが生み出されるところという意味もあるのでしょうか。水田は私たちにとって一番必要な主食を産するところ、そんな意味もあるのかもしれません。

社会科の授業として体得した田んぼの生の感覚、それを忘れずにいてほしいですし、学校の周りにはまだまだ多くの田んぼが残り、蛙の鳴き声も聞こえてくる、この箕面の良き環境を後生にも残していってほしいと思います。

 

箕面市では、6月1日から8月12日まで「あなたの1票が未来の箕面を築きます  8月12日は市長・市議会議員 選挙」統一キャンペーンを実施中です。


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