こんにちは。農業委員会事務局長 野澤昌弘です。
今朝、阪急牧落駅を降りると、晴れ間が広がる秋空に久しぶりにホッとさせられました。毎週のようにくる台風に畑は大丈夫かとヒヤヒヤの連続でしたから。
10月22日(日曜日)、台風21号が箕面でも大きな被害をもたらしました。農作物にも、暴風雨による甚大な被害がありました。
台風を予想して、畑の排水路を掃除したり、苗箱など飛ばないように整頓したりと、それぞれの農家さんがご自身でできる限りの対策を講じてきました。
でも、自然の猛威にはかないません。農業の悲しい宿命です。
(外葉が剥がれ散り、横倒れになった白菜畑)
(根が折れて倒れたブロッコリー畑)
(稲干が崩れ落ちたままの田んぼ)
箕面市農業公社でも、強風で、白菜・キャベツの外葉が破れ散って散乱、畑土から浮きあがった茎根を目にして、あ然と肩を落としました。
(台風21号の暴風雨で飛び散った白菜やキャベツの葉)
でも、くよくよしても、どうしようもないし。芦原公園南側にある農業公社畑では、剥き出しになった根に、1つ1つに復活してくれることを願いつつ、両手で畑土を盛り寄せていきました。
道行く方が足を止めて、目が合う度に
「大変やなあ・・・。せっかくの育てた野菜、残念やなあ・・・」
「頑張りよ!」
誰もが、励ましの言葉を自然とかけてくださいました。
こういう辛いときは、そういう言葉に元気をいただけます。農業公社の職員も「さあ、もう一度!」となれました。
ありがとうございます。
地域の方と心でつながり、人間味あるれる箕面は都市農業の頑張れる源です。
きっと、すべての農家さんが同じ想いです。
11月25日(土曜日)には第42回箕面市農業祭が今年も開催されます。
幾代にもわたり受け継がれてきた田畑。長い歴史と誇り。台風被害にも負けず、すべての農家さんが想いを込めて今年も野菜を育て世代を越えてつないでいきます。
多くの野菜を集めます、皆さまのお越しを、生産者一同、心よりお待ちしています。
1 第42回箕面市農業祭 ~農と食の祭典、秋の味覚が大集合!~
○日時 平成29年11月25日(土曜日) 午前10時~午後3時
○場所 芦原公園及びメイプルホール
農業祭では、農業者の皆さんによる採れたて新鮮な箕面産野菜の直売があります。
大根、白菜、キャベツ、ネギ、かぶ、にんじん・・・旬の秋野菜がふんだんに並びます。
写真は、箕面市農業祭へ野菜を出荷される箕面市農業経営者連絡協議会の芝地区の若手農家さん(左から、大谷浩司さん、野口一幸さん、高畑拓也さん)。
「箕面の地場食材の魅力を広く知ってもらいたいです。」
農業祭の案内は、11月号もみじだよりに掲載しています。
市ホームページはこちらからリンク
また、農業祭典の3日前、22日(水曜日)の新聞朝刊に、折り込み「チラシ」を入れる予定です。このチラシをご持参いただくと福引き大会に参加できます。
大根はスーパーでは買えない、直売新鮮ゆえの「葉っぱつき」。
箕面の特産品、柚子(ゆず)と加工品、くり、原木しいたけ、葉ボタンも出荷されます。
農業祭を子どもたちの食育の場として、今年も箕面食育フェアと同時開催し、2017箕面アイディアメニューコンテスト入賞者の表彰式の開催や大阪青山大学とコラボ企画「健康栄養学科による栄養バランス診断”めざせ5つ星!あなたの食事は★いくつ?”」、「子ども教育学科による食育人形劇”小さいお子さんも楽しめるエプロンシアター”」、箕面の新米を使った餅つき大会、大型の農業機械に乗って写真撮影など、子どもから大人まで楽しめる催しを予定しています。
(写真は昨年度のアイディアメニューコンテスト入賞者です。今年も力作ぞろい!受賞作品やコンテストの様子も展示します。)
(クッキングで”ゆずるの顔おにぎり”を作ります。箕面産野菜たっぷりのお味噌汁といっしょにいただきます。予約要。)
田畑が広がる箕面は、新鮮な農産物が朝市で手に入り、学校給食にも地元のお米(こめ)・野菜が使われ食育に活かされるなど、生消双方に大きなメリットがあります。
消費者と生産者の互いの顔が見える関係を深め、「片思い」ではなく「両思い」になれれば、”思いやりの心”から互いを大切にしよう、支え合おうという気持ちにもなります。
地域の農業をごく身近に感じてもらえる農業祭、生消双方の理解を深めれる場になり、「お疲れ様」と自然と声を掛け合える関係が続くまちであり続けることを希います。
2 箕面のゆず ~収穫のお手伝い(農業サポーター)を募集!~
箕面の特産品 ゆず。
果実がだんだんと色づいて、産地 止々呂美の山野は見事に黄色くなりつつあります。
11月13日(月曜日)からJA大阪北部による荷受けも始まり、順次、箕面中央朝市「JA大阪北部農産物直売所」(毎週日、火、木、土曜日)、箕面駅前朝市(毎週土曜日)、止々呂美ふれあい朝市(毎週日曜日)でも購入することができます。
箕面のゆずは、寒暖の差が激しく、厳しい自然の中で育つ”実生のゆず”なので、(一般にスーパーなどで販売されているものと違って)大きく、樹木も力強いです。
このゆずを、味わうだけはもの足りない方、今年も、年に1度の収穫を体験していただこうと「農業サポーター」を募集します。
(これまでのゆずサポーター活動の様子)
例年11月中旬から12月上旬にかけて、高齢農家さんのゆず園で体験です。
”実生の柚子”の大きな実が木にたわわに育っている光景は、
「これが、箕面の柚子なんですねえ!」と誰もがびっくりされます。
市民のみなさんがサポーターとして応援に駆けつけてくださることにより、高齢農家さんの遊休農地(収穫できず放置されていたゆず園)も再生されて助かっています!
お気軽にご参加ください。問い合わせなどは、農業振興課(072-724-6728)まで。
3 平成29年度大阪府農業委員会大会が開催されました!
大阪の街の田畑が、地産地消、環境、教育、防災・・・地域の文化向上に果たす役割は決して小さくない。
10月18日(水曜日)大阪国際交流センターで「平成29年度大阪府農業委員会大会」が開催され、箕面市の農業委員も参加しました。
府内全市町村が参加する大会の議長は、箕面市農業委員会の阪本喜代治会長が務められました。大会では、大阪府知事宛に「大阪農業の活性化に向けた要請決議」、政府・国に「都市農業振興施策の具体化に関する要請決議」など案件が満場一致で採択されました。
国や大阪府への施策や予算の充実を要望するとともに、当然、農業委員会自らもしっかりと地域での役割を果たすことが大切です。
朝市直売所や学校給食など地産地消の好環境が充実するとともに、
一方では、農業を継ぐ人がなかなかいないなど、地域が直面する課題があります。
「農業を継ぐ後継者がいない農地を、誰が担っていくか?」
「田畑を相続したけど農業経験ない、地域でどう対処していくか?」
「相続が未登記で誰かに担ってもらう貸借契約もできない。どう対処していくか?」
地域農業の課題は、長い歴史の中で、これまでも助け合いや話し合いという共同のつながりで乗り越えて受け継がれてきたものです。これからも農業委員が中心となって主体的に地域で話し合っていくことから始まるものです。その原点、農業委員の役割を再認識した大会でもありました。
会場ロビーでは、大阪府農業経営者連絡協議会による各地区の農家さんと生産物の展示紹介コーナーもありました。
箕面市からは観光農園中政園(止々呂美)を経営される中上忠彦さんが紹介され、箕面の特産品ゆず、原木シイタケ、栗の展示がありました。
「ゆるキャラ(R)グランプリ2017」が8月1日(火曜日)にスタートしました。市では11月10日(金曜日)の投票期間終了までの間、「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開中です。
滝ノ道ゆずるは、6年連続で大阪1位を獲得しており、有名企業とコラボしたり、数々のイベントに参加したりと活躍の場を広げています。箕面市を広くPRするため、グランプリでの日本一を目指していますので、市民のみなさまの投票、応援をよろしくお願いします。