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Channel: 部長ブログ@箕面市役所
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二千年の物語をつなぐ!今も、これからも、学校では箕面産米飯給食!

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おはようございます。農業委員会事務局長の野澤昌弘です。

昨夜熊本県を中心に最大震度7という大きな地震が発生しました。亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された方々には心からお見舞い申し上げます。被災地域の皆さまの安全と今後の1日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

さて、平成28年度は、全国レベルでは中山間地域を中心に離農が相次いでおり、遊休農地の面積は42万4千ヘクタールと5年で7%の増加、富山県とほぼ同じ面積になっています。そうした耕作する人がいない農地を法人等の担い手へ集めて、農業生産の基盤を強化し農業の成長産業化が推進されます。また、土地所有者に対して、農地の貸出しを促すために農業委員会の活動強化改革も実行されます。

私も、農業委員会に配属させていただき7年目を迎えることとなりました。改めて気を引き締め、課題を1つ1つ解決していき、都市農業の発展と田畑のみどりの保全に関わっていきたいと思います。
今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。

  

さて、みどり豊かな住宅都市として発展を続ける箕面市。市制施行以前の発展の基盤は米(コメ)作りを中心とした農業でした。

今回は、箕面のお米(コメ)づくりの歴史・文化について、少しご紹介します!

お米作りはアジアで始まり約2000~3000年前に九州地方に伝わり、高温多湿でお米の栽培に適していた日本では安定して収穫できることから、その後、一気に各地に広まったと言われています。

箕面のお米づくりは、いまから約2000年前(弥生時代)に始まったといわれています。箕面地区からは稲穂を刈り取った石包丁や、白島地区からは土器、如意谷地区では、弥生時代後期の銅鐸(農作を祈る祭りの時に使った道具という説が考えられています)が出土しています。

お米作りは多くの労力を必要とします。田んぼに水を溜めれるように平らにする、川やため池から水路を引っ張る・・・一人ではできません。人々は一定の場所に住み着き、集団をつくるようになり、それが発展して「村(ムラ)」という地域で助け合うコミュニティができたようです。

 

 きっと、当時、箕面で暮らしていた人々は、村(ムラ)で力を合わせ共同でお米作りをしていたのでしょう。

 みんなで田植えをして、秋には一年近くかかって育てた稲の収穫を喜び、みんなで祝っていたのでしょう・・・。

(如意谷で発掘された銅鐸)

江戸時代(約400年前~)になると、
北摂地方でも有名な酒造米の産地として発達していきます。

「萱野米(かやのまい)」「粟生米(あおまい)」と呼ばれ、質の高さから酒造家から評価され、伊丹や灘(なだ)が全国屈指の「酒どころ」に発展したこともあり、その地に近い箕面が酒造米の生産供給地の一つとなっていきました。

 

 箕面市立郷土資料館(箕面市箕面6丁目3-1 みのおサンプラザ)では、当時の様子を今に伝える資料がたくさん展示されています。
 

”田んぼを耕すのに、なんと牛を使ってた!”とびっくりさせられます。

トラクタやコンバイン、大型精米機など農耕機械が発達した現在の社会においては、不要となってしまった古い農機具も展示されており、かっては米の生産になくてはならない必需品でした。先人の生き方、ふるさと箕面の歴史を身近に感じれます。

「兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川 夢は今もめぐりて忘れがたき故郷・・・」

農家が村(ムラ)で力を合わせ育てたお米をいただいて、日本人は命をつないできました。

家族の食卓には、炊きたての「ごはん」があり、「旬の野菜」があり、会話を楽しみ家族の絆を深めて、豊かな心と健康をはぐくんできました。食事を始める時の「いただきます」は自然の恵みを尊び、その命をいただくことや、つくってくれた方への感謝の気持ちを表すものです。

教育委員会が小学校副教材(3~6年生用)として発行される「わたしたちのまち箕面」では、こうした箕面のお米づくりの歴史・文化も、学びの教材として盛り込まれ、今の子どもたちも、しっかりと教わり、引き継がれています!

     

2000年の歴史を持つ箕面のお米。
今週12日(火)から始まった小中学校の新学期の給食、もちろん箕面のコメを使用した米飯給食です!

学校給食へ出荷をご協力いただいております農家の皆様、本当にありがとうございます! 今日も、クラスの友達と一緒に楽しくいただいています。       

    

 ◇平成28年度箕面市農業委員会事業計画を作成しました! 


そんな歴史と伝統ある都市農業の今を見守る箕面市農業委員会では、昨日14日の4月総会において平成28年度の農業委員会事業計画を作成いたしました。

今では、社会経済情勢も大きく様変わりし、人口も13万5千人を超える住宅都市です。農業というと、農業以外の仕事を持ちながらの就農される形態(兼農サラリーマン)が大半を占めます。よって、農家世帯の働き手の多くは昼間は会社勤めをされており、日常的に田畑をお世話されているのは、「定年を過ぎた年齢の方々」が大半です。(2015農林業センサスでは、農家の平均年齢は67.1歳)

単純に”平均年齢”だけで見ると高齢農家さんが多いのですが、「高齢」「老い」といった言葉から想像されるマイナスイメージはなく、皆さん、田畑で元気に汗を流され、朝市や学校給食へ出荷もされています。しかし、一方で、地域や家族での”結びつき”が希薄となったと言われる現代社会。
誰もが、ふとした瞬間に、「寂しさ」や「不安」を感じたり、悩みごとを”ひとりで抱え込む危険”も秘めています。

だから、「農業委員会事業計画」では、先ず、農家さんの農業経営の縮小・離農など、多様な悩みを独りで抱え込むことがないように、農地を巡回し、声をかけていく活動に軸足をおいていきます。

「作付けされていないけど大丈夫? 息子さんも忙しいの?」 「ご近所さんで手伝ってくれる人いない?」

(画像をクリックすると拡大できます)

 これからも、「現場周りを基調に行動する農業委員会」として農地パトロール(毎月第2・第4火曜日は定例巡回日)をベース活動に第一線で取り組みます。

これまで箕面市農業委員会では、遊休農地など相談対応・指導した総面積は、約14.1ヘクタールにのぼります。(地道な現場周りから課題を明確化し、「ご近所や地域で借り手探しを手伝う」「箕面市農業公社が借り受ける」などを通じて、指導対象農地のうち、97.8%に相当する約13.8ヘクタールは課題を解消しました。)

歴史と伝統ある箕面の農業には、やはり、これからも ”村(ムラ)” 「地域コミュニティの助け合い・つながり」が重要であると、考えています。

箕面市農業委員会は、農地の遊休化や担い手不足などSOS信号を、地域・近隣の方々と連携しながら早期発見・早期対応していき、”かけがえのない田畑と都市の共生”を支えてまいります。

 

箕面市では、5月31日まで「目立つワイヤー錠でしっかりロック自転車の盗難を防ごう!」の統一キャンペーンを実施しています。


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