こんにちは。
子ども未来創造局長の千葉亜紀子です。
4月に市民部から異動してきました。
市民部の業務では、本当にお世話になりました。
ありがとうございました!
さて、「子ども未来創造局」に異動になって、
まず、「子ども未来創造局」の言葉の意味を悩みました。
「子どもの 未来を創造する 局」 がストレートな読み方だろうし、
「子どもが 未来を創造するのを サポートする局」 なのかもしれないし、
「子どもと 未来を創造する 局」 でもあるかもしれない。
など、考えていると、古本屋でこんな本に出会いました。
「言葉はなぜ生まれたのか」
文藝春秋から2010年に出版された本で、
理化学研究所脳科学総合研究センター生物言語研究チームの
チームリーダーの岡ノ谷一夫(おかのや・かずお)さんの著作です。
岡ノ谷さんは、
「なぜ人間だけが言葉をもつか」をテーマに研究することを目的に
言葉をもたない様々な動物を調査しています。
すると、
「言葉」を持たない動物たちも、
実は、「歌」は持っていることがわかったそうです。
たとえば、ジュウシマツは、ただ鳴いているように聞こえますが
じっくり聞くと、
ジュウシマツのヒナは、複数の先輩ジュウシマツの鳴き声から
部分部分を切り取って、つなげて、真似をして鳴いているそうです。
そういった研究から、一つの仮説が成り立つそうです。
つまり、
「単語が先にあり、単語を組み合わせていくことによって、言葉ができた」
のではなく、
「歌のような音の流れがまず先にあり、それを切り分けていくことによって、
言葉ができた」
のかもしれないそうです。
人間は、「言葉」をもつより前に、「歌詞のない歌」を歌っていたのかもしれないのです。
なるほど。
そうなんだ。
と考えていましたところ、
それを、証明するかのような場面に出会いました。
4月7日木曜日、豊川南小学校の入学式の一場面です。
新2年生のみんなが、歓迎の歌を、たくさん歌ってくれました。
新1年生たちは、身を乗り出して、夢中になって聞き入りました。
学校はたのしいよ!
みんなで、いろんなことしよう!
体育館の空気をふるわすような子どもたちの歌声にかなう言葉はありませんでした。
どんなに言葉を並べても、
こんなに気持ちをダイレクトに伝えることはできないでしょう。
さて、
こんなにも「伝える力」を持っている小学校2年生。
そして、「受け止める力」を持っている小学校1年生。
学校という場は、これに加えて、何を教えることになるんだろう。
そんな気持ちになりました。
そして、
翌4月8日金曜日の第一中学校の入学式。
新1年生の代表が、校長の前で、入学の誓いを述べました。
歌は、ありません。
落ち着いた、しかし明るい言葉で、
しっかりと未来を見据えて、高まる気持ちと
新しいことに勇気をもってチャレンジしていく決意を伝えていました。
メロディーを排し、
リズムも排して、
短い「言葉」の羅列だけで、気持ちを伝える力。
彼女の「言葉」には、小学生の「歌」にはなかった「意思の重み」が加わっていました。
これが、小学校の6年間の勉強の成果なんだと、
改めて感じました。
「歌」から「言葉」へ。
人類が歩んできた道を、
新しく、新1年生たちが、また歩んでいきます。
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