こんにちは。総務部の中井です。
今年度もあと1週間となりました。毎年、年度末のこの時期になると、所管する業務でこれができていない、あれが中途半端のままとか、1年間のやり残しが気になります。
自己学習ができていないのか、何十年もこれを繰り返していますが、来年3月のブログでは、「今年度の目標はすべて達成しました。」と胸を張って報告したいと思っています。
通勤途中の道路沿いでは、梅の花の散り始めに合わせて、先週から白木蓮(ハクモクレン)の花が満開になっていましたが、今朝見ると、まもなく花を付ける桜と交代するように散り始め、季節の移ろいを感じています。
国道171号線稲2丁目交差点から西国街道に入ってすぐの所で花を付ける白木蓮(ハクモクレン)。市内では公園や緑地などの公共施設だけでなく、住宅の庭、田畑などでも季節ごとにいろいろな花木が見られます。
今年度中にできたもの
この写真は、平成26年度の豪雨で橋の下に流木やゴミが詰まり、水路が溢水した才ヶ原川の改修工事です。
実際の施工を担当した道路管理室の清水さんのブログでも紹介されていますが、左側の改修前の写真では、水路幅が一部で狭くなり、橋と川底の高さも十分に取れていないのがわかります。
右側の改修後は川幅も広く、川底も1メートル掘り下げています。
この改修工事と、上流と下流で既に竣工している才ヶ原バイパス流入口改修工事をあわせて、流木や土砂、ゴミが詰まるのを防ぐため、複数の対策を重ねることにより浸水の危険度を限りなく下げることができました。
「詰まり」さえおこさなければ、平成26年度の集中豪雨並の降雨にも十分耐えることができると考えています。
今年度中にできなかったもの
一方、平成27年度中の完成予定が平成28年度に延びたものが水防整備指針です。
この指針は、市内を網の目のように流れる河川や支川、水路、側溝を調査し、降雨量により、水の流れや水量がどうなるのか、各水路等は何ミリの降雨に耐えられるのかなどを把握した上で、市内の浸水シミュレーションを行い、必要な排水量を見極め、水防施策の抜本的な増強策を確定させる重要なものです。
降雨シミュレーションの例(降水量ごとに色分け表示)
しかし、箕面市の地形の特徴として、市街地の大半は国道171号線を境に北から南、あるいは南から北に下る傾斜地に位置しており、一昨年の豪雨時には、大量の水は地形に沿って流れずに、市街地の中を建物、塀にぶつかりながら道路上を川のように流れていきました。
このため、水防整備指針の策定に当たり、一般的に行われている方法で浸水シミュレーションを行っても、浸水箇所が実際の浸水箇所と一致しないため、水が道路上を流れるよう、架空で住宅の地盤自体をかさ上げしてシミュレーションを行う方法を採用することとし、さらに詳細な調査とデータ入力が必要となったため、完成予定が3月末から約6ヶ月遅れる見込みです。
平成28年度の水防対策
前回のブログでは、平成28年度予算案のうち、市内すべての公園に防犯カメラを設置することをご紹介しましたが、今回は水防・土砂災害対策の一部である、ため池ハザードマップの作成をご紹介します。
市内には、水が溜まっているため池、水を抜いたままで農業には利用されていないため池など、大小合わせて77箇所のため池があります。
ため池の場所は山麓部に集中しているように思われがちですが、実は市街地の中にもたくさんあり、市民の憩いの場である芦原公園内の芦原池や、ヴィソラのすぐ近くの当対池(とたいけ)公園内の当対池もため池の一つです。
メイプルホール対岸からの写真
坊島当対池(とたいけ) 正面右手はヴィソラです。
ため池ハザードマップ
大阪府では、箕面市内のため池のうち下流への影響が大きいため池として27池を「水防ため池」として指定しています。
○堤高10メートル以上かつ貯水量5万立法メートル以上
○堤高直下から100メートル以内に人家戸数が50戸以上
ため池ハザードマップは、この27池の中で受益面積が2ヘクタール以上の大規模な13池を対象に、堤防から水が溢れたり破堤したときの場所ごとの最大浸水域や氾濫流到達時間など、下流にどんな危険や影響が生じるのかを表示し、ため池下流の住民のかたに、地震や大雨の際に起こるかも知れない、ため池の浸水被害への注意喚起として、防災・避難に役立てていただくためのものです。
また、市が作成するハザードマップと合わせて、大阪府ではため池の耐震診断を実施し、耐震性が不足する場合は水位低下継続監視を行いながら耐震性の補強を行っていきます。
山麓部にあるため池
ため池は市域の西の端から東の端まで点在しており、写真も何カ所か撮りましたが、どの写真も水面を撮影したため代わり映えがせず、同じように見えますので、ごく一部をご紹介します。興味を持たれたかたはぜひ一度現地を訪れてください。
地元のかたしかご存じないかと思いますが、府道池田箕面線 新御堂筋付近から少し山側に入ると緑に溢れた空間が広がります。
府道から道をそれると直ぐに医王岩薬師寺があり、そこから北へ300メートルほど上がったところに、箕面市観光ガイドにも載っている高さ25メートルの三層に重なった巨石「医王岩」があります。
府道からこの医王岩までの間のわずかな距離に、大宮寺池、普請池、取池、貞池が順に並んでおり、ヴィソラを中心とする新都心の萱野中央と好対照な景色が広がります。
上部がぼけた写真ですが、これが医王岩です。ため池とは関係ありません。
左が取池で、右が普請池です。
うっそうとした緑に囲まれた一番上の貞池です。
災害が発生した場合に直ちに緊急対応することは当然として、災害が発生する以前に災害を予防することがさらに重要です。
今回のブログではご紹介していませんが、市では水防と合わせて土砂災害を予防するための対策工事も予定しており、今後とも市民の安心安全に取り組んでいきますので、近隣で調査や工事があった場合には、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いします。
水防対策、土砂災害対策についてのお問い合わせ
水防・土砂災害対策推進室 電 話 072-724-6767
ファクス 072-723-2096