こんにちは。
子ども未来創造局の樋口です。
少しさかのぼりますが、みなさんは9月27日の中秋の名月をご覧になられたでしょうか。今年は天候にも恵まれたことと、日曜日でもあったのでゆったりと楽しむことができました。翌28日には、スーパームーンを、職場の窓から見ることもできました。今年のスーパームーンはこれで終わりですが、次回は2016年11月14日になるそうです。今年よりも月が地球に近づくことから、さらに大きなスーパームーンを見ることができそうで、今から楽しみです。ちなみに2017年は無くて、2018年は1月1日の予定だそうです(日は前後することもあるそうです)。今年見ることができなかったかたは、ぜひ来年の11月14日をお見逃し無く!
(出典http://image.search.yahoo.co.jp)
中学校の体育祭(体育大会)
さて、10月3日(土曜日)に、一貫校を除く市内の公立中学校6校で、体育祭(大会)が行われました。私は第二中学校に行きましたが、秋空のもと、3学年11クラスが清々しく、また中学生らしく感動的な体育祭を、協力して作り上げてくれていました。若狭校長先生のもと「チーム二中」として生徒、教職員、保護者、地域のかたがたが一つになった、素晴らしい体育祭でした。
中学生の力強いフォームとその走力に、思わず「頑張れ~!」と大きな声をだして応援していました。
また、かやの幼稚園児・萱野保育所児との玉入れも工夫が凝らされており、何とも微笑ましい光景でした。
午前中最後の生徒会種目の「借り人競争」も面白かったです。「英語がペラペラな人」「夕べ、パエリアを食べた人」「一発芸のできる先生」「特別な資格のある人」「何かひとこと言いたい人」などを探し出し、ゴールイン後に、そのテーマに沿った「借り人」にインタビューをして確認するという競技です。インタビュアーの上手な語り口で、生徒、観覧者、教職員を巻き込み、楽しい雰囲気を醸し出してくれました。
市内の他の中学校でも体育祭(大会)が無事に終了し、各校に配置された英語指導助手も頑張っていました。中には、競技などの紹介アナウンスを英語で行う中学校もあったようです。生徒、教職員のみなさんお疲れ様でした。この一体感、絆をさらに深めて、充実した2学期を過ごしてほしいと思っています。
さて、少々長くなりましたが、中学校の体育祭(大会)の一週間前、9月26日(日曜日)に行われた「とどろみの森学園」の運動会を紹介しつつ、今回は小中一貫教育について書きたいと思います。
とどろみの森学園での運動会
今年は運動会前にシルバーウィークの5連休があり、その後も雨が降ったりやんだりと不安定な天候が続いたので、各校では練習日を確保できず、気が気でなかったと思います。そのような中、施設一体型小中一貫校(市原校長先生)での8回目の運動会は、9月26日(日曜日)に1年生から9年生までの児童生徒459人の元気な入場行進から始まりました。
確か平成19年の旧校舎での最後の運動会は児童生徒数32人でした。現在、箕面森町の開発に伴い、児童生徒数も大幅に増え、年々大きな学校に成長してきています。私は旧校舎での最後の運動会、新校舎での初めての運動会の時に在職していましたので、この変化には感慨もひとしおでした。
入場行進、準備体操に引き続き、前期(1・2・3・4年生)の徒競走や中期(5・6・7年生)・後期(8・9年生)の児童生徒が自分で選んで参加する「選択走50メートル、100メートル、200メートル、バラエティ走」や団体演技などが行われました。
小中一貫校としての特色ある取組に、「くり」「びわ」「ゆず」「すみ」の縦割り4グループにわかれてのチーム対抗アピール合戦があります。各グループは1年生から9年生まで縦割りの約120人で構成され、3分間で一つの演技を子どもたちだけで完成させます。各グループともに当日の演技もすばらしかったですが、夏休みのころから選曲、振り付け、構成などを上級生が考え、その後、下級生に振り付けを教えたり、隊形を指示したりと、本当に、小中一貫教育の良い点が結集した取組だなと、改めて感心しました。何よりも、私がはじめて止々呂美小学校に赴任した当時、1年生だった子どもたちが、今は9年生に成長し、最高学年としてアピール合戦をリードしてくれている姿に感動し、彼らの成長ぶりをうれしく思いました。彼ら9年生も1年生の時から上級生に教えてもらいながら運動会に参加していたことを思い出して、小中一貫教育の取組の中で、子どもたちは着実に成長していることを再認識しました。(確か当時の止々呂美小学校の新1年生は3人だけでした。)
小中一貫教育について
本市では、平成19年に箕面市小中一貫教育推進計画を策定し、平成20年に府内で初めての施設一体型小中一貫校「とどろみの森学園」を、平成23年には府内で二校目となる「彩都の丘学園」を開校し、その間、他の中学校区でも連携型の小中一貫教育に取り組み、今日に至っています。
小中一貫教育を進めるにあたっては、子どもの9年間の連続した育ちを見つめ、義務教育9年間での創意工夫ある教育活動を再構築しようと取り組んできました。具体的には、小中学校で「めざす子どもの姿」を共有し、9年間を見通した指導を行なうということも、取組の大きな柱の一つです。小中学校の先生が、「無邪気な1年生も9年後には15歳の思春期の揺れる思いの中で、進路を決定していく。」という現実をしっかりと受け止め、子どもの成長や課題に応じた「めざす子どもの姿」や指導方法などをお互いに共有し、理解し、さらに充実した取組を進めるため、共に研修、研究に努めているところです。
また、子どもたちも9年間の連続した育ちの中で、互いに学びあいながら育っていきます。
今回のとどろみの森学園の運動会における縦割りの活動は、まさにその好例であり、9年間の継続、連続した取組の中で、主体性、指導性、協調性などが引き継がれてきました。上級生が下級生の面倒を見て指導する、そこには下級生に対する「思いやり」「やさしさ」がなくては伝わりません。また下級生も上級生との交流の中で、「信頼」や「尊敬」の念を持つはずです。その思いが一つとなって、各グループ1年生から9年生まで約120人による、今年度の「グループ対抗アピール合戦」が生まれてきました。このような年齢幅のある縦の人間関係が、子どもの成長に良い影響を与えています。
そして、保護者も、子どもの育ちを目の当たりにし、成長の過程を再認識されるのではないかと思います。初めて1年生の親となられたかたも、7,8,9年生の姿を見て、中学生の実態とわが子の成長に思いを重ね、親同士の縦の関係が深まるところも、小中一貫教育のよいところです。
とどろみの森学園や彩都の丘学園では、施設一体型小中一貫校なので、日常的に教職員、児童生徒、保護者が縦横のつながりだけでなく、図のように低学年の児童やその保護者と中学校籍の教員が交流したり、子どもが7,8,9年生になっても小学校籍の教職員とすぐに相談することができたりと、いわゆる「斜めの関係」も深まり、おのずと小中一貫教育の考えかたを踏まえた学習スタイルや、子育て、教育活動に対する意識や行動の変化が生まれてきています。
他の中学校区での連携型小中一貫教育においても、小中一貫教育の推進に向けて、中学校区で校長先生や担当の教員の会議が定期的に開催されるとともに、月に一度、市立小中学校の一貫教育推進担当者が集まり、小中一貫教育の推進状況の情報交換や意見交流を行っています。
また、9年間の子どもの着実な成長を経年でみていくために、全小・中学校のすべての児童生徒を対象に、「箕面子どもステップアップ調査」を行っています。この調査は、箕面市独自の調査で、小中9年間を通して子どもたちの「学力・体力・豊かな心」をバランスよく育むため行うものです。毎年、子どもたち一人ひとりの各学年における学力・体力・生活の状況を小中共同で把握・分析し、教員の指導力・授業力を高めるとともに、翌年度の各学年の指導・授業内容に反映させていくことにより、9年間を通して継続的かつきめ細やかに子どもたちの総合力の育成を進めています。
【箕面子どもステップアップ調査】
国の動向
小中一貫教育は全国的にも広がりを見せています。平成26年度の国の調査においては211市町村で1130件の小中一貫教育が実施されており、施設一体型小中一貫校も148校あることがわかりました。しかし、グラフに示すように、その半数がまだ取り組んで3年ほどという状況です。
中央教育審議会では平成26年7月以降、小中一貫教育特別部会において全国の一貫教育の状況や成果と課題をについて審議してきました。文部科学省では、その答申を受けて、平成28年度4月から学校教育法を一部改正し、従来の6・3制に基づく小学校・中学校だけでなく、9年間の義務教育学校の設置を可能としました。まだまだ、免許の問題、施設などに関する様々な基準の問題など、ハード、ソフト面での条件整備等も必要になると思いますが、今後、全国においてさらに小中一貫教育の取組が進むものと思います。
本市では国の動きに先がけて小中一貫教育に取り組んできました。今後とも9年間の教育課程や指導の継続性について実践と研究を深め、「自分に自信と誇りを持ち、箕面を愛し、夢や希望をもって社会を生きる箕面っ子」をはぐくんでいきます。
「ゆるキャラ(R)グランプリ2015」が8月17日(月曜日)から11月16日(月曜日)まで 開催され、市では11月16日までの間「滝ノ道ゆずる」を応援する統一キャンペーンを展開します。
滝ノ道ゆずるは、4年連続で大阪第1位を獲得しており、各企業とコラボしたり、アプリに登場したりと活躍の場を広げています。今年も箕面市を全国的にPRするため、上位入賞をめざします。市民のみなさんの投票をよろしくお願いします。