おはようございます。 病院事業管理者の重松です。
ひょっとして朝4時からのワールドカップ決勝戦をご覧になっていた方もおられるでしょうが、眠くはないですか? ザックジャパンの敗退後、関心も薄れていたとはいうものの、アルゼンチン対ドイツの決勝戦は気になりますね。
膠着状況が破られたのは、延長戦後半8分。ドイツの、胸で受けての素早い見事なシュート。目が覚めました。不眠のお祭りも終わりです。
★ 病院の庭から
梅雨の時期の病院の庭には、結構いろいろな花が咲いています。
【木槿(むくげ)はひときわ鮮やか】
【早いけれども桔梗も紫色の風船を付けて】
【今年も恒例、外来小児科前の中庭のゴーヤのグリーンカーテン】
驚きは、まだ梅雨も明けず夏本番も迎えていないのに、晩夏初秋の萩の花が咲いていることです (@_@)
そして、柿
この花は、なんていうのかな?
職員に聴いてみると、「あっ、見たことある」「よく、花束に入ってる」
「きれいっ」。・・・ なんだ、結局分らないんだ。
アルストロメリア、別名、インカのユリ、だと教えてくれる人あり。
★ 2025年(平成37年)に向けた医療・介護サービスの提供体制の構築
さて、『地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律』(医療介護総合確保推進法)が成立し、今後の医療・介護サービス提供の基本的な方向が示されました。もっとも、具体的な動きは、2012年(平成24年度)の診療報酬改定の時期から規定づけられていました。
2025年には団塊の世代が75歳以上となり、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上となり、今後高齢化が進むと現状の医療・介護サービスの提供体制では十分対応できなくなります。
例えば、入院患者が増えると救急患者の受け入れが困難な場合があるのではないかとか、介護度が重度になったり一人暮らしや老夫婦だけになっても、地域で安心して暮らすことができるか、施設が十分あるかなどといった不安があります。
このため、急性期医療が必要な患者は、質の高い医療や手厚い看護が受けられ、リハビリが必要な患者は身近な地域でリハビリが受けられるようにすることが必要ですし、また退院後の生活を支える在宅医療や介護サービスの充実、生活支援や介護予防を充実し、住み慣れた地域で長く暮らせることができるようにする必要があります。
住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築の具体化が急務となり、これは地域の主体性に基づき、地域の特性に応じて創り上げることが期待されます。
2025年を見据え、限られた医療・介護資源を有効に活用するとともに、サービス提供主体を拡大する工夫もし、必要なサービスを確保していくことが早急に求められていたことによる法整備です。
★ 市立病院の患者予測
市立病院の患者数の将来推計においても、2025年には実入院患者数が現在よりも約1500人増えると予測しています。しかも患者数の約50%が75歳以上になるという予測です。
高齢化率の増加に伴い患者数が増加するのは必然です。許可病床数は急性期病床267床、回復期病床50床の合計317床ですから、この枠内で対応をしなければなりません。当院はこれまでどおり地域において一般急性期の病院として運営を進めて行きたいと考えており、今後ますます開業医(かかりつけ医)や他の病院、施設との連携を強めて行かなければなりません。
★ 患者、市民と医療者で共に創る地域医療体制
地域の患者さんが高度な医療を求めて地域の中核病院へ集中し、医師の負担が増大することによって勤務医が疲弊し辞めていく、医師が集まらず診療体制が崩壊する、という事例があります。安易な受診・コンビニ受診はやめ、「本当に必要な人が必要なときに診てもらえるように」というスローガンのもと、市民が呼び掛けて診療体制を守った兵庫県立柏原病院小児科の例もあります。
箕面市立病院は、市民のみなさまの安心を支える地域の中核病院です。開業医の先生方や大阪大学医学部付属病院や国立循環器病研究センターなどと連携し、地域で医療を完結させたいと願っています。そこには、それぞれの役割分担・機能分担がおのずと必要です。
国・厚生労働省は、もちろんこの役割分担を推し進めています。現在、かかりつけ医からの紹介状がないまま受診した場合、当院では初診料加算金2,160円をお願いしています。厚生労働省では、大きな病院に比較的軽度の患者さんが多く集まる現状を改め、役割分担を強化するために、紹介状のない患者さんの自己負担をさらに増額する検討に入っています。
からだの調子が悪いと感じたら、まずは近くの診療所(開業医)を受診してください。そこで入院や高度の検査などが必要と判断された場合は、すぐに市立病院が引き継ぎます。
当院は急性期(病気やけがの発症から症状が安定するまでの時期)治療を担当しており、当院の治療を必要とする患者さんを一人でも多く治療したいのです。急性期の治療が終了し病状が安定しましたら、かかりつけ医、療養型病院や介護老人保健施設などへ紹介し、引き継ぎをいたします。
★ 共に創る地域医療体制 【かかりつけ医 ⇔ 市立病院】
身近な地域の診療所で普段から診てもらっていると、いざというときにも症状に応じて適切な判断をしていただけます。また、健康管理や生活習慣、介護のことなども気軽に相談できる心強い存在ともなります。是非ともこのような「かかりつけ医」をつくってください。今後、ますます在宅医療が大きな役割を担うことになりますが、その際にもかかりつけ医は欠かすことのできない頼もしい存在となるものです。
幸い、当院と医療の連携を進めてくれる周辺地域の診療所・病院は、現時点で352の医療機関が登録をしてくださっており、市立病院に紹介していただけるので、ぜひ身近に「かかりつけ医」をおつくりください。
まず、患者・市民のみなさんが開業医(かかりつけ医)を受診していただく。紹介状を持って市立病院へ。急性期の病状が安定すれば、日常生活へ、あるいはかかりつけ医や療養型病院等に逆紹介。患者さんに対するシームレスな医療、それを支えるのが医療者としての地域連携です。患者・市民と医療者が協働して支えてこそ、守れ、存続できる地域医療だと思うのです。
ご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。
★ (閑話休題) ♪ 大槌町の歌姫 ♪
最近続けて東日本大震災の比較的大きな余震がありました。津波の恐怖から逃れられる日が来ようとはとても思えませんが、いつまで不安が続くのかとも思います。今も、箕面市からは3名の職員が大槌町へ派遣され地元の職員と一緒に頑張っています。用地買収もなかなか進まないものがあると聞きますが、それでも、草の生えたJR大槌駅のプラットホームから山側、町役場側に向けて盛土の工事も始まっているということでした。
このCDは、昨年大槌町の復興市場で購入したものです。中学生(今は高校1年生)歌手、臼澤みさきさん。以前テレビでも放映されたのを観たことがありますが、けな気で一生懸命の雰囲気が印象的でした。
箕面市の発する文書のヘッダーにもあるように『思いやりを東北へ 全力支援』を風化させず忘れずに、同時に市民全体の防災意識を再確認するために、彼女を箕面に招き防災記念のコンサートなどしてみてはと思うのですが・・・
そして、大槌町のすぐ沖にある蓬莱島がモデルの『ひょっこりひょうたん島』を大合唱し、大槌町に届けたいものです。
★ 余談ですが・・・ 『学校図書館に専任の人がいるということ』
6月3日毎日テレビのVOICEという番組で、大阪市内の学校の鍵がかかってあまり使われていない学校図書館と対比して、箕面の東小学校が取り上げられていました。子どもが、学校司書に疑問をぶっつけ、その解決の糸口へ司書が導く、まさに本領発揮の活き活きとした活動が映し出されていました。
箕面ではいち早く、1992年から順次、学校図書館に専任の人・学校司書を配置、1998年に全校配置を完了。この動きは、その後豊中や羽曳野に拡がり、学校図書館活動の充実をめざして教師や司書に対して研修・研究を進める市民の団体「学校図書館を考える会・近畿」も発足しました。
この本は、その20年の記録です。作成委員の多くは箕面の市民と箕面の学校司書。そして2人の編集委員はこの会を牽引してきた方ですが、一人は箕面市民、もう一人は闘病中にこの編集を終えて亡くなられました。6月末に行われた偲ぶ会には約100人が集まり、大阪教育大学名誉教授塩見昇さんの追悼の言葉で始まりました。その中で、この会の動きは全国的なうねりをつくり、1997年の学校図書館法の改正では、司書教諭の必置義務に大きく改正されたが、しかし学校司書のことは触れられず、やっと今年2014年学校司書の配置が努力義務として改正されたことを、霊前に報告することができて良かったと、しみじみと述べられていました。
学校にある特別教室として法律に規定されているのは、確か学校図書館だけです。そこに専任の司書がいて、教師への資料提供などによる授業のサポートをし、また子どもたちが抱えるたくさんの?????を、たくさんの!!!!!に変えたりしているのです。調べる力や感性を磨く場が学校図書館です。
今月号のもみじだよりに、『本に親しむ子ども100%をめざします!』という箕面の教育の特色を表わす記事があります。ぜひご覧ください。
★ 市民医療講座のご案内
最新の治療の情報や病気の早期発見、予防などについて市民のみなさんにお知らせし、共に考える場として市民医療講座を開催しています。
1.『最新のがん治療について』 9月20日(土曜日)
2.『助産師と学ぶ赤ちゃんの発達と運動』 10月18日(土曜日)
3.『緩和ケアってなに?』 11月22日(土曜日)
4.『転倒予防のリハビリテーション』 12月13日(土曜日)
いずれも午後2時から4時まで。1と4は箕面・文化交流センター。2と3はみのお市民活動センターで開催します。もみじだよりやホームページ、その都度チラシでもお知らせしますので、ご参加ください。
講座の内容についても、ご要望がありましたらお寄せください。
★ 開院33周年記念 七夕コンサート 想いも新たに
市立病院は、1981年(昭和56年)7月7日七夕の日にオープンしました。今年で33年。市立病院では、七夕、クリスマス、ひな祭りと3回のコンサートを開催していますが、今年はまさに7月7日、オーケストラ“響(ゆら)”をお招きしての七夕コンサート。『たなばたさま』など患者さんも歌える歌を演奏していただき、楽しい1時間を過ごすことができました。
33周年を区切りに、職員一同想いを新たにして、安全安心な医療を提供しますよう頑張り、地域医療の確立をめざして進みます。
梅雨明けはもう間もなくでしょうか?
子どもたちに負けず劣らず、夏を満喫することにしましょう!!
箕面市では、4月1日から8月31日まで統一キャンペーン『お家の耐震化チェック無料キャンペーンを実施中!』です。