こんにちは、健康福祉部理事の中井です。
自治体が平成 24 年度に実施した乳幼児健診を受けず、所在が確認できていない乳幼児が、37 都道府県 334 市町村で 4,176 人に上ることが新聞社の調査で分かり、年末に大きく報道されました。
乳幼児健診を受けず、居住実態も把握できない家庭は虐待発生のリスクが高いとされており、昨年だけでも主なもので横浜市、福岡市、東京都大田区で乳幼児の虐待死が発生しています。
都道府県別の所在不明件数は、東京都の 752 人が最多で、埼玉県(638 人)、千葉県(583 人)、愛知県(453 人)と続いており、大阪府は 211 人となっていますが、一部未集計の市もあり実際はさらに多いとみられています。
所在が分からない理由として、住民票を残したまま外国籍の子どもが帰国したり、家庭内暴力から逃れるために転居したりするケースが想定されますが、居住実態がわからないため実際の理由は把握できていません。
乳幼児 箕面市での所在不明は?
一昨年にも、「消えた子どもたち」として同様の内容が報道され、平成 23 年度の乳幼児健診対象者 1,183 人の所在確認を行った結果、海外や市外在住者を除いて全員の姿を確認しました。その後も継続して、未受診者のかたへ受診勧奨や家庭訪問などを定期的に行っており、乳幼児全員の所在を確認しています。
乳幼児健診とは?
母子保健法に基づくものと、箕面市独自のものがありますが、乳幼児全員を対象とする主な健診等は次のとおりです。
乳児家庭全戸訪問
赤ちゃんのいる全てのご家庭を訪問
4 か月児健康診査
総合保健福祉センターで行う集団健診と個別相談
乳児一般健康診査
1 歳未満に各かかりつけ医療機関で行う個別健診
乳児後期健康診査
9 か月から 1 歳未満に各かかりつけ医療機関で行う個別健診
1 歳 6 か月児健診
総合保健福祉センターで行う集団健診と個別相談
3 歳 6 か月児健診
総合保健福祉センターで行う集団健診と個別相談
乳幼児のいる家庭を全戸訪問 乳児家庭全戸訪問
箕面市では、概ね生後 2 か月から 4 か月を迎えるまでの赤ちゃんのいる全てのご家庭を保育士が訪問します(新生児訪問等で既に助産師、保健師の訪問を受けたかたを除く)。子育ての様子をお聞きし、子育てに役立つ情報をお届けするとともに育児に関する相談などもお受けしています。また、相談の内容により保健師や助産師も一緒に訪問を行っています。
平成 24 年度
対象者家庭
訪問件数
訪問率
944 件
929 件
98.4%
4 か月児健康診査
生後 3 か月に達した乳児が対象で、対象者には個別に案内します。小児科医師による健診と、保健師、栄養士等による個別の相談があります。
平成 24 年度
対象者
受診者数
受診率
府内平均
1,149 人
1,136 人
98.9%
97.0%
1 歳 6 か月児健康診査
母子保健法では、1 歳 6 か月から 2 歳未満に行うこととされており、本市では 1 歳 6 か月児に実施しています。小児科医師による健診と、保健師、栄養士、心理相談員等による個別の相談があります。また、この時期は、乳歯が生え始める時期で、歯科医師による歯科健診も実施しています。
平成 24 年度
対象者
受診者数
受診率
府内平均
1,223 人
1,185 人
96.9%
95.4%
3 歳 6 か月児健康診査
母子保健法では、3 歳児が対象とされており、本市では 3 歳 6 か月児に実施しています。小児科医師による健診、歯科医師による歯科健診と、保健師、栄養士、歯科衛生士、心理相談員等による個別の相談があります。
平成 24 年度
対象者
受診者数
受診率
府内平均
1,299 人
1,139 人
87.7%
88.6%
所在確認は?
まず、主に生後 2 か月児が主な対象となる乳児家庭全戸訪問でお会いできなかった乳幼児は、直ぐに 4 か月児健診の機会があります。2 か月児では、里帰り出産でまだ実家におられる例もありますが、4 か月児ではほぼ全員が家庭に帰られますので、この 4 か月児健診で概ね 100%の所在が確認できています。もし、ここで未受診の場合は、家庭訪問などで所在や心身の状況を確認しています。
さらに、1 歳 6 か月児健診、3 歳 6 か月児健診でも同様に、前回の健診の未受診者の受診状況を確認し、未受診の場合は、家庭訪問などで所在や心身の状況を確認し、所在が不明なケースがないように努めています。
箕面市では、年間約 1,200 人の赤ちゃんが誕生しています。総合保健福祉センターでは、月齢に合わせて各種の健診等を行っており、他の市町村と概ね同等の高い受診率となっています。
しかし、健診の対象者は毎月毎年入れ替わっていきます。また、ドメスティック・バイオレンスなど家庭の事情で所在確認が難しい子どももいますが、この健診の機会をとらえ所在不明の乳幼児がないよう、常に 100%の受診率をめざしていきます。
総合保健福祉センターでは、先にご紹介した健診等だけでなく、妊娠期から新生児、乳児、幼児期の月齢に応じて、保健師や助産師などの専門職が電話や窓口で個別の相談に応じたり、ご家庭に訪問も行っています。 2 か月児の育児相談会、離乳食教室など各種の講座や教室も開催していますので、こどもに関することで何か困ったこと、疑問に思ったことがあれば何でも相談してください。
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箕面市では、11月9日から3月31日まで『ラジオ体操を始めましょう』統一キャンペーンを実施中です。