箕面市立病院事務局長の宇治野清隆です。今年は、秋が短く感じます。夏の猛暑の後も気温の高い日が続き、今週に入って急に気温が下がりました。
また、インフルエンザの流行が心配な季節になりますので、体調管理やワクチン接種など事前の備えを行ってください。
今回は、話題が多くあります。
− 評 −
今年の7月11日、12日に訪問審査を受審した公益財団法人 日本医療機能評価機構による「病院機能評価」の受審結果が出ました。指摘事項もなく3回目の認定を受けました。
今回から新たに機能種別版による評価内容となり、認定施設は11月7日現在、全国で110病院、また、箕面市立病院と同等に「地域において急性期医療を中心に地域医療を支える基幹病院」の分類では49病院が認定されました。
「病院機能評価」は、一定の水準に達している病院に「認定書」が発行される、いわば病院版のマル適マークのようなものですが、今年度からより緻密に病院が提供する医療が適切であるかを評価するものとなりました。
当院は、この新しい評価基準においてほとんどの項目が「一定の水準以上」と「秀でている」の評価でした。地域の医療機能・医療ニーズの把握、他の医療関連施設等との連携、院内感染の制御に関する体制に関しては特に高い評価を受けました。
認定書は正面玄関を入った所やエレベータホールに掲示しますので、来院された際には一度見てください。
− 地 −
市立病院の入院患者さんの給食は、地域の農産物を使用した安全な食材の使用に努めており、これまでも使用していた箕面産米の「ひのひかり」を今年も新米収穫時期の11月9日から12月上旬にかけて給食にお出ししています。
このお米の生産者は、小野原にお住いの笹川廣明さんで、今年の6月10日に田植えを行い、10月8日から11日にかけて稲刈りをされたものです。
今年は除草剤を1度使用しただけで、無肥料・無農薬で愛情をかけ、丹精込めて育てられたものです。今後も市立病院の入院患者様には、地産地消の取り組みとして、安全な地元で採れた食材の使用に努めていきます。
− 復 −
11月9日(土曜日)に市立病院の「いろはホール」で開催された「嚥下リハビリのお話し」についての講座の模様と内容について報告します。
最初に市立病院リハビリテーション科部長の田中有美医師から「嚥下とは?」ということで、食べ物を口に運び、口に取り込み、大きなものは噛んで小さくし、唾液と一緒にかたまりを作って口から喉へ送り、食道を通って胃に入るという一連の動作がどのようなメカニズムで行われているか、誤嚥による肺炎の危険性などについて、医学的な観点からの話がありました。そして、嚥下機能の障害についての話に移り、まず食事の際のチェック項目や日常的なチェック項目を紹介し、症状が出て診療所や病院に受診した場合の検査についての説明もありました。
年齢と共にさまざまな体の機能が低下していき、嚥下機能の低下も避けて通れないことなので、如何に体力や筋力を維持・向上することが大事かという内容での講演でした。
次に、言語聴覚士の立場での「嚥下障害のリハビリテーション」と題して、市立病院リハビリテーション部の鈴木言語聴覚士から講演があり、主に摂食や嚥下障害の対処法や実際に口や顔面、舌の体操を参加者と一緒に行いました。
また、参加者には高齢者介護に携わっている方に対し、食事介助の方法やその時の状態確認のポイントの話がありました。
最後に市立病院リハビリテーション部の吉永理学療法士から理学療法士の視点からの「嚥下リハビリテーション」と題して、嚥下に必要な筋肉、呼吸との関係、食事に適した座位姿勢など話がありました。また、誤嚥した時の自発的な咳の大切さと咳をスムーズに出す方法の実演など、楽しい講演になりました。
今回の講座では、高齢のかた、介護をされているかた、介護施設の職員や看護師、ケアマネージャーさんなど、多職種に及び予想を上回る108人のかたの参加があり、説明用パンフレットが不足し、配布が一部遅れてしまい申し訳ございませんでした。
今後もリハビリ関連の市民医療講座を開催していきたいと考えていますので是非ご参加ください。
− 頼 −
この時期に「週刊ダイヤモンド」という雑誌に「頼れる病院ランキング」という特集が掲載されます。今年もランキングが出ました。
今年は、残念ですがランキングが下がり、昨年度の府内14位から32位にランクダウンしました。その原因を調べたところ、指標項目及び配点が変更しています。
掲 載 年 度 頼れる病院ランキング(大阪府内)
平成22年度 30位/63病院
平成23年度 29位/71病院
平成24年度 14位/72病院
平成25年度 32位/72病院
まず、項目では昨年度加算点のあった「がん拠点病院」と「院内感染対策」が項目から削除され、「救急車の受け入れ」項目が追加されました。また、配点については「看護師配置」項目で15点満点が10点に、「人件費比率」項目で10点満点が5点になったことが大きく影響し、新たに「救急車の受け入れ」で7点満点を取ったものの合計点数で昨年度より3点減点し、100点満点で82点となりました。
全国のトップは99点の横浜市立大学市民総合医療センター、大阪府内のトップは97点の関西医科大学枚方病院となっています。なお、民間や国立大学などの開設種別の中の自治体立として、箕面市立病院は府内で3位となっています。
病床数に対する医師数や看護師数などは、手厚い医療サービスが提供できる指標のひとつになりますが、施設・設備などはICU(集中治療室)、NICU(新生児集中治療室)、CCU(冠動脈専用集中治療室)や無菌治療室の有無により加点に差が生じるため、病院の規模による限界もあり、また、基礎数値データは、それぞれの医療機関が自ら提出するため、冷静に評価しなければならない部分もあると思います。
ランキングが高ければそれなりの評価をされていることなので、来年度は少しでもランクアップできるように努力をしていきたいと思います。
− 習 −
◆ スキルアップ研修
看護師免許をお持ちのかたを対象に、公開研修会を開催していますので、是非ご参加ください。
受講を希望されるかたは、住所、氏名、年齢、電話番号(お持ちのかたは携帯電話番号)、勤務先(お勤めのかたのみ)、受講動機をFAX又はメールで箕面市立病院経営企画課までお申し込みください。
申込者が多数の場合は、応募を締め切る場合があります。
FAX番号 072-728-8232
E-Mail hospital@maple.city.minoh.lg.jp
1 テーマ :ポジショニングってこれでいいの? −拘縮のある患者さんの場合−
開催日時:11月28日(木曜日) 17時15分〜18時15分
講 師:理学療法士 植野 直子
申込締切:11月14日
2 テーマ :褥瘡ケアにかかわる栄養管理 −褥瘡予防と治癒促進−
開催日時:1月23日(木曜日) 17時15分〜18時30分
講 師:管理栄養士 畑 亜希子
申込締切:平成26年1月9日
箕面市では、11月9日から3月31日まで『ラジオ体操を始めましょう』統一キャンペーンを実施中です。