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Channel: 部長ブログ@箕面市役所
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東日本大震災被災地で頑張る 箕面市職員

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皆様、こんにちは。総務部理事の中野です。暑い日が続きますが、皆様、体調管理にはお気を付けください。

箕面市では、平成23年3月11日の東日本大震災発災直後から、いち早く被災地に職員を派遣(当初は10日以内の短期派遣)し、その後も息の長い復興支援を続けていくとの方針の下、岩手県大槌町に、これまで様々な職種の職員を派遣してきてました。

また、現在も、大槌町に3名の職員を派遣しており、去る7月18日に、私も含め人事担当者3名で、表敬訪問と派遣職員を激励するため、大槌町に行ってきました。

◆大槌町の様子

 晴天の伊丹空港から朝8時15分発のJAL2181便で岩手花巻空港に9時30分に到着しました(途中気流が乱れてかなり揺れ、緊張しました・・・。)。飛行機を降りると、外は小雨が降っていました。気温が18度と大阪より10度以上も低く、上着を着ていても肌寒いくらいで、寒暖の差に驚きました。そこからバスでJR花巻駅に向かい、そこからJR釜石線に2時間半あまり揺られながら、午後1時頃に釜石駅に到着しました。釜石駅には派遣職員のHさんが迎えに来てくれていて、大槌町役場まで送迎してもらいました。

 

  JR釜石線釜石駅にて。 

大槌町役場に到着し、碇川町長さんはじめ、副町長さんなどにごあいさつの後、派遣職員を交えて懇談をしました。碇川町長さんからは、「箕面市からの派遣職員については、本当に真剣にとりくんでいただき、復興にも大きく貢献いただいている。」との感謝の言葉をいただきました。また、現在派遣している2名の職員について、派遣期間を延長したい旨を町長に申し出たところ、大変心強いと喜んでいただきました。大槌町の復興に関しては、震災から約2年半がたった現在のおいても、未だ様々な分野での課題が山積しており、復興計画も遅れがちであるとのことでした。現在、大槌町役場には約240名の職員が在籍していますが、その内129名が他の自治体等からの派遣職員とのことで、復興支援業務には、まだまだ職員の派遣状態が不足傾向にあるとのことでした。

           

                  町長さん他との懇談

 (中央:、碇川町長さん  右側:奥から副町長さん、派遣職員,

左側:箕面市人事担当(奥から中野、人事担当者)

                            

その後、派遣職員のNさんとSさんが車で町内を案内してくれました。町の中は、津波で流された漂流物などは片づけられ、一部瓦礫も取り除かれていましたが、いたるところに取り除かれた瓦礫が積んであったり、草に覆われた瓦礫もありました。2年半という年月の経過を実感する一方で、復興はまだまだこれからという印象も受けました。

  

   津波の被害を受けた、旧大槌町役場。献花台が設けられていました。

       

役場の方のお話では、震災直後、前町長さんをはじめ、幹部職員が役場前に集合し、今後の災害対策について協議されていたところに、津波が襲いかかり、全員が流されたそうです。役場の屋上からその光景を目の当りにした幹部職員のかたもおられ、涙が止まらなかったとおっしゃっていました。震災により、大槌町役場の職員の約3分の1のかたが尊い命を落とされ、残された職員の中にも、ご家族を亡くされたかたや、自宅を失って現在も仮設住宅に住んでいる職員のかたも非常に多数おられるとのことでした。それでも毎日、役場の職員のかたたちは、他の自治体からの派遣職員とともに、町の復興に向けた業務に懸命に取り組んでおり、改めて、同じ自治体として一過性ではなく継続した復興支援をしていかなけらばならないと強く感じました。

また、この被災した旧町役場については、震災を風化させないためにも、何らかの形で残していくべきという考え方と、残すべきではないというふたつの考え方が町役場や町議会にあり、どのようにするかについて結論が出ていないことを聞き、震災の出来事を継承してくこと難しさと、町民のかたの癒えない心の傷の深さを感じ、複雑な気持ちになりました。 

                         

高台(城山公園)から見た大槌町の風景。緑のところは、宅地であったところに雑草が生えたものです。

 

 

JR山田線 大槌駅跡。津波で線路も流されホームだけが残っていました。

県や町がJRなどに復旧を強く働きかけていますが、もともと不採算路線であったことから、交渉も難航しているとのことです。

 

中央上部が水門。震災直後に、水門を閉めに行かれ多くの方が、津波にのまれ亡くなられました。

 

◆派遣職員の様子

箕面市からは、現在、3名の職員を派遣していますが、派遣職員の配置先、主な業務は次の通りです。

【平成25年度派遣職員一覧】

*H さん

   ・派遣期間:H24.9.18〜H26.3.31(当初の派遣期間 H25.9.30までを延長)

   ・派遣先所属:地域整備部環境整備課下水道環境班

   ・主な要務:下水道事業における災害復旧補助金、復興交付金関係の申請事務

*N さん

   ・派遣期間:H24.8.20〜H26.3.31(当初の派遣期間 H25.9.30までを延長)

   ・派遣先所属:復興局都市整備課区画整理班

   ・主な要務:大槌町の中心市街地「町方地区」の都市再生区画整理事業と防災集

           団移転促進事業に関する計画策定や用地交渉

*S さん

   ・派遣期間:H25.5.1〜H26.3.31

   ・派遣先所属:復興局都市整備課区画整理班

   ・主な要務:大槌町の中心市街地「町方地区」の都市再生区画整理事業と防災集

           団移転促進事業に関する計画策定や用地交渉、都市計画道路や橋

           梁の設計

 

今年の4月には、各自治体からの派遣職員のうち、約半数が入れ替わり、派遣期間が長いNさん、Hさんは、派遣職員の中でもベテランの部類になり、それぞれ組織の中でも中心的な役割をになっていました。また、今年の5月から派遣されたSさんも、短期間のうちにすっかりと組織になじみ、懸命に復興支援に取り組んでいる様子でした。

3名の派遣職員から、現在の業務の状況などについて、説明を受けました。

                            

◆復興計画など

大槌町では、平成23年12月26日に、 東日本大震災津波復興計画基本計画が策定され、本市からの派遣職員は、この計画に基づいたまちづくりや公共下水道の復旧などの業務に、大槌町役場や他自治体からの派遣職員の皆様とともに、日夜取り組んでいます。しかしながら、 地権者が亡くなられていたり、行方不明のケースも多く、区画整理事業に必要な用地買収が難航するなど、課題が山積しており、本格的な復興は、まだまだこれからという状況にあるとのことです。

    【大槌町ホームページから】  

   *東日本大震災津波復興計画基本計画 

   *復興計画関連                                    

   *復興まちづくり完成予想図

     ・町方地区  

     ・赤浜、小枕、吉里吉里、安渡地区   

     ・浪板地区                            

                        

たった1日の訪問でしたが、大槌町長さんをはじめ町の職員さんや、本市からの派遣職員から(夜の懇親会も含め・・・)、いろんなお話をお聞きし、町の様子を実際に見る中、まだまだ復興道半ばであり、完全復興へ向け、同じ自治体職員として、引き続き、息の長い復興支援を続けていくことが大切であると、強く感じました。大槌町の皆様、ありがとうございました。派遣職員のみなさん、引き続き頑張ってください。

 

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