市立病院事務局長の宇治野清隆です。今週になってやっと気温と日差しが春の兆しを感じさせてくれます。
僕の今年度最後のブログになりますので、少し早いですがこの1年度の市立病院の状況を振り返ってみたいと思います。
− 総 −
昨年4月から今日まで、1年は早いもので病院の行事などをまとめてみると、次のようになります。
平成24年4月は、2年毎に行われる診療報酬改定の年だったので、全国の医療機関にとって大変多忙な年度初めとなりました。
診療報酬の改定率は、プラス0.004%という、実質的には据え置きの状況でしたが、内容的には様々な変更がありました。
診療報酬の改定内容が掲載されている「診療点数早見表」という1300ページを超える解説本があり、それを院内それぞれの部署で確認し、市立病院の診療内容に影響するものや、新たに届け出が必要なものを調べる状況が3月下旬から始まっていました。
4月に近畿厚生局に届け出が必要なものだけで20項目を超え、1カ月から6カ月間の診療体制の実績をもって届け出る項目も数種類がありました。
まず、4月から回復期リハビリテーション病棟の入院患者さんを対象に、これまで行っていた土曜日リハビリに加え日曜日、祝日のリハビリテーションを実施し、切れ目のない365日リハビリテーションを開始しました。
5月の10日、11日の2日間は、毎年恒例の「看護フェア」を開催し、多くの患者さんやご家族の方などの参加により、市立病院の現状や看護内容などをアピールしました。
6月には、市立病院の連携医療機関として登録していただいている病院や診療所の医師との意見交換会を開催し、病院間や診療所との連携強化を図りました。
7月は、医学部の学生や看護学生の就職セミナーが各地で行われ、箕面市立病院も様々な会場でPR活動を行いました。
また、「白内障について」と題して、市立病院の眼科医師による、今年度第1回目となる「市民医療講座」を箕面サンプラザで開催しました。
8月には、平成21年3月に策定した「市立病院改革プラン」の進捗状況と、どのような成果をあげているのか、またその内容を評価する公募市民委員も参加した「市立病院改革プラン評価委員会」を開催し、ご意見や病院へのご要望などをいただきました。
9月には、平成25年度当初に新規採用する看護師やパラメディカル職員の面接試験を行い、第1回目として看護師15名が合格されました。9月以降も採用試験を行い、最終的に新年度4月には22名の看護師を確保することができました。活躍を期待しています。
10月は、4月から開始していた365日リハビリテーションの実績が認められ、高いリハビリ機能を有する病棟としての評価である「回復期リハビリ病棟入院料1」の届け出が受理されました。
また、第2回目の市民医療講座「七転び八起きの糖尿病カルテ」と題し、市立病院 糖尿病センター長による講演会を箕面市立メイプルホールで開催しました。
11月には、第3回目の市民医療講座「大腿骨頸部骨折の治療と転倒防止」と題し、「転ばないリハビリ、転んでからのリハビリ」についての講演会を行い、一方、開業医さんとの連携強化のための「病診連携懇談会」も開催されました。
また、平成25年7月に受審予定の(財)日本医療機能評価機構の「病院機能評価受審病院説明会」に参加し、新たに「機能種別ヴァージョン」となった評価内容を確認し、受審に向けての準備作業を始めました。
12月は、恒例の「クリスマスコンサート」をリハビリ棟1階ロビーで開催し、病院職員のピアノやサックスなどの演奏を患者さんに満喫していただきました。
年が明けた1月は、全市一斉の防災訓練に合わせ、市内の病院や医師会、歯科医師会、薬剤師会との大規模災害時の情報伝達方法や今後の連携内容について調整し、引き続き防災に関する医療連携を行うことを確認しました。
2月は、来年度のリハビリテーション医療体制の充実に向け、言語聴覚士やメディカルソーシャルワーカー(MSW)の採用試験を行い、今年度2回目となる「市立病院改革プラン評価委員会」を開催し、プランの進捗状況と平成25年度予算の概要についての報告を行いました。
また、子育て中のお父さんやお母さんを対象に「助産師と学ぶ赤ちゃんの発達と運動」と題して、第4回目の市民医療講座を箕面ヴィソラ 市民活動センターで開催しました。
3月は、下記にご案内しています「キッズ感染防止セミナー」を開催します。ご参加をお持ちしています。
市立病院のこの1年間の行事や出来事を通して驚いたことがあります。それは、ある市民の方から「市立病院で出産ができることを知らない市民が多い」と聞かされたことでした。
箕面市立病院には産科があり、安心して出産(分娩)ができます!
病院職員の「知っていて当たり前」、「当然知っているはず」のことを市民が知らない。
様々な機会に啓発しているつもりだったのですが、情報がうまく伝わっていないのですネ。情報の発信、伝達の難しさをあらためて痛感しました。今後は更に工夫をしたいと思います。
今年度は、診療報酬制度の改定内容を運営に上手に取り入れ始めた年であると感じています。
平成24年度の収入は、平成23年度と比較して3億8千万円の増加を見込んでいます。一方の支出は、入院患者数の増加などにより薬品費や材料費が2億円増加しまた。
差し引いた単年度収支の状況は、おおよそ約1億8千万円改善する見込みで、「市立病院改革プラン」の収支計画と比較しても6千7百万円の改善が見込まれる予定です。
来年度は、高度で安全な内視鏡手術や検査、安心できる看護、美味しい病院給食の提供などに加え、重点的な取り組みとして、積極的なリハビリテーションを提供できる体制作りなど、内容の充実に取り組む予定です。
安定した経営基盤の基で、患者さんをはじめ地域の開業医さんからの信頼を得ながら、地域医療支援病院としての役割を果たし、担うべき医療を提供し続けたいと考えています。
− 催 −
市立病院では、院内感染防止対策チームICT(Infection Control Team)が常に患者さんや職員の感染防止対策を管理しており、最近では市内をはじめ近隣市の病院間で相互に研修会などを行い、感染に関する情報の共有など、連携することで地域全体での感染防止対策が行っています。
ICTメンバーが中心となり、恒例の「キッズ感染防止セミナー」を下記により開催します。ウイルスや細菌を観察して、感染の仕組みや予防方法が学べる小学生と保護者を対象としたセミナーです。ぜひ参加してください。
★ 「キッズ感染防止セミナー」
〜ばい菌を見てみよう〜
対 象 小学生(4年〜6年生)の児童と保護者
開催日時 平成25年3月27日(水曜日)14時〜15時
開催場所 箕面市立病院(箕面市萱野5-7-1)
内 容 ・ばい菌を顕微鏡で見てみよう!
・ばい菌を退治する手の洗い方を習おう!
・正しいマスクのつけ方を習おう!
参 加 費 無 料
講 師 箕面市立病院 医師・認定看護師(ICT:感染管理チーム)
申 込 3月15日(金曜日)までに住所、児童の氏名・年齢、保護者氏名、電話番号を
電話またはFAXで下記まで伝えてお申込みください。但し定員20組となりま
す。(申込順)
市立病院 病院管理課(TEL:072-728-2001・FAX:072-728-8232)
箕面市では、1月から4月まで「コンロ火災!!あなたの注意で防げます」統一キャンペーンを実施中です。