こんにちは。農業委員会事務局長の藤田です。
とどろみの森学園の6年生が炭焼きを体験しました。この体験は、下止々呂美の中上忠彦さんが子どもたちに止々呂美で生産されていた「菊炭」を作る体験を通じて、地元にこんなものがあるということを知ってほしいために毎年実施されています。
《菊炭》
かつて止々呂美をはじめ猪名川流域の里山では、良質なクヌギ材を使って伝統的な炭窯で炭が生産されていました。その木口にきれいに現れる放射線状の割れ目模様が菊の花を思わせることから「菊炭」と呼ばれています。炭焼きでは、冬の時期に原材料を集め、炭窯を温め、窯に材料を入れて点火し、2昼夜をかけて焼くもので、徐々に空気の送り込みを抑えて窯口を閉めて蒸し焼きにして作り上げるそうです。
今回は、炭窯を温める作業の一部を体験しました。人がひとりやっと入られる程度の狭い入口から窯の中に入り、窯の中が満杯になるまで薪や柴、落ち葉などを詰め込んでいきます。子どもたちは窯の中で薪などを並べる役や、リレー形式で薪を運ぶ役、落ち葉を集める役などを交代で体験しました。
狭い窯の中に入るのが「こわい」と言う子や「入ってみたい」と興味深々の子、窯の中は灰が舞って「煙たい」という子もいて、子どもたちの感じ方は様々なようです。
中上さんは「何回も同じ話をしないといけないのが大変や」とおっしゃっていましたが、子どもたちに話しかける表情は楽しそうでした。
【子どもたちへ説明する中上さん】
【子どもたちの作業の様子】
窯を温める薪などを窯の中に入れたり、落ち葉を集めたりしています。
子どもたちに体験してもらったのあとは、炭焼きの本格的な作業に入ります。
まずは、炭の材料となる切り出したクヌギの原木を窯まで運びます。
窯の前にはクヌギの原木が山のように積まれます。
クヌギの原木を全て窯の中に入れて(窯入れ)炭焼きが始まっています。
密封して約1週間位かけて蒸し焼きにします。
2月下旬には、できあがった炭を窯から出す作業(窯出し)を予定されているようです。その作業は、またとどろみの森学園の子どもたちに体験してもらうそうです。
どんな炭ができあがるのか楽しみですね。