皆様こんにちは。市政統括の稲野です。
きょうは3月31日。年度末です。初めて、部長ブログのシンガリをつとめます。
本日で平成27年度が終わり、明日から新しい年度、平成28年度が始まります。毎年のことですが、市役所でも多くの「別れと出会い」があります。苦楽をともにした先輩方を見送り、新しい仲間を迎えます。皆さんに「幸多かれ」と祈ります。
この季節には、桜がとても似合います。今年も市内のあちらこちらで見事に咲きだしました。桜の花のようなフレッシュな気持ちで、新しい一年をスタートしましょう。
(今年も咲き出したサクラ)
さて、今回は平成27年度の振り返りとして、「大阪大学箕面キャンパスの移転」と「彩都の丘学園の増築」について、ご紹介します。
○大阪大学箕面キャンパスの移転
平成27年度(2015年度)は、本市の半世紀に亘る悲願「北大阪急行線の延伸」が大阪府、阪急電鉄(株)、北大阪急行電鉄(株)と合意に達し、「北急」一色でスタートしました。鉄軌道や駅舎の設計とともに、駅周辺整備にかかる基本構想づくりに取り組んでいたところ、さらにビッグな話題が飛び込んできました。
「大阪大学箕面キャンパス」の(仮称)箕面船場駅前への移転です。
そもそも箕面キャンパスの前身、旧大阪外国語大学は、昭和54年(1979年)に、郊外の広大な敷地を求めて、大阪市天王寺区から箕面市へ移転してきました。当時は、千里ニュータウンの開発や万国博覧会以降の都市化の流れの中で、箕面市内でも土地区画整理事業や民間の宅地開発が盛んな時代でした。粟生間谷地区では千里中央からのバス路線が整備され、学生向けマンションが建ち並びました。
その後、旧大阪外国語大学は、平成19年(2007年)に大阪大学と統合され、大阪大学外国語学部(大阪大学箕面キャンパス)となりました。1~2年生の教養課程の授業は豊中キャンパスで実施されるようになり、粟生間谷周辺の学生向けマンションに空きが目立ってきたことから、「箕面キャンパスはいずれ別のキャンパスに吸収されるのではないか」という心配の声があがっていました。(実際に大阪大学の広報紙にもそういったことを検討するという記載がなされています。)
(大阪大学外国語学部ホームページから抜粋)
箕面キャンパスは、「いつまでも現在の場所に残ってほしい。もし移転するなら、他の大学がその後を引き継いでほしい」といった声が地元から市へも寄せられていました。学生向けマンション対策も大きな課題として、市からも大阪大学へ何度も申し入れしてきました。しかし一方では、もし外国語学部が豊中や吹田のキャンパスに移転され、箕面市からなくなるとどうなるのか、ということについても、いろいろと情報収集に努めていました。
そうした状況の中で、北大阪急行線延伸が具体化してきたことから、大阪大学と箕面市との間で、(仮称)箕面船場駅前への箕面キャンパス移転の可能性について、あるのか、ないのかなど、それぞれでさまざまに検討していました。
その結果、平成27年(2015年)6月、大阪大学の教育研究の発展及び学習環境の向上、並びに箕面市の未来に向けての活気あるまちづくりに寄与するため、大阪大学と箕面市が、箕面キャンパスの船場地区への移転について合意しました。移転時期は、平成33年(2021年)春を予定しています。(詳しい合意の経過は、柿谷統括監のブログをご覧ください。)
現在は、その実現手法や規模、施設内容等について、詳細に協議・検討しています。新しい箕面キャンパスは、従来の「城壁型キャンパス」ではなく、境界を設けない「都市型キャンパス」となります。駅周辺は市民も、大学職員も、学生も、ビジネスマンも、誰もが自由に行き交う活気あふれる拠点の形成をめざしています。
また、船場地区に移転・整備する市民文化ホールには、会議室や音楽スタジオなどの生涯学習機能を併設するとともに、大阪大学の図書館と市立図書館が融合した新たな図書館を整備し、市民に開かれた「知の拠点」を創出していきます。
両翼に広がる農地を生かした、みどりあふれる街並みをめざす(仮称)新箕面駅周辺地区とは対照的に、船場地区はビジネス地区としての特性を生かした、ホットな街になっていきます。
これで、粟生間谷から移転はしますが、大阪大学が箕面市に残ることになりました。また、14ヘクタールもある広大な敷地を箕面市が確保できることになり、今後、スポーツ施設をはじめとして、地域の活性化に資する跡地の活用策について、地元の皆さんのご意見もお聞きしながら、幅広く検討していくことになります。
○彩都の丘学園の増築
大阪大学箕面キャンパスの北側、彩都地区では、子育て世帯の流入が大幅なスピードで進んでいます。これに伴い、小学校入学を目前にした乳幼児や就学前児童が予測を超えるペースで増加しています。
(彩都の丘学園の全景)
平成23年(2011年)4月、彩都のまちびらきに合わせて、オープンした大阪府内で2校目(1校目は「箕面市立とどろみの森学園」)の施設一体型小中一貫校「箕面市立彩都の丘学園」は、当初から一定規模の増築は予定していましたが、それではとても賄いきれないほどの児童生徒数(約2500人規模)になることが分かってきました。校庭に必要な校舎を増築すると、子どもたちが使用するグラウンドがほとんど残らない状況となってしまいます。
そこで、学校の東向かいに、まだ土地利用されずに残っていた阪急電鉄(株)所有の土地の一部、約2ヘクタールを取得して、グラウンド等を新たに整備し、子どもたちの良好な教育環境を確保することとしました。新グラウンドへは校舎の2階から直接結ぶ連絡橋で安全に行けるようにします。警察官立寄所も整備予定です。
平成28年度(2016年度)から、これらの校舎増築工事やグラウンド造成工事に着手し、順次、必要な教室を整備しながら、平成30年度(2018年度)の完成をめざしていきます。なお、この計画には、子どもたちに良好な教育環境を提供するため、彩都(国際文化公園都市)建設推進協議会の事務局である大阪府、土地区画整理事業者であるUR都市機構、そして、阪急電鉄(株)に多大なるご協力をいただきました。
(増築イメージ)
○人事異動
今年も職員の定年退職や新規採用などに伴い、市役所の人事異動があります。私は、明日4月1日付けで、市立病院事務局長として、異動することになりました。市政統括では何かとお世話になり、ありがとうございました。また、新しい職場で頑張ってまいります。引き続き、ご指導・ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。
次回のブログは、市立病院から発信します。
箕面市では、5月31日まで「目立つワイヤー錠でしっかりロック自転車の盗難を防ごう!」の統一キャンペーンを実施しています。